2000年代初期のミハエル・シューマッハーとフェラーリも、現在のルイス・ハミルトンとメルセデスも、F1で圧倒的優位性を築いているが、後者の方が優勢度合いがより強いと、FIA会長ジャン・トッドが語った。

 シューマッハーは1994年と1995年にベネトンでF1タイトルを獲得した後、フェラーリに移籍、同チームで2000年から2004年に5年連続でチャンピオンとなった。

 7度のタイトル獲得は長い間、F1での最多記録だったものの、2020年にハミルトンがこの記録に追いついた。彼が2021年シーズンに向けてメルセデスとの契約を延長するならば、8度目のタイトルをつかみ、単独トップに立つ可能性がある。

 シューマッハーがフェラーリに在籍していた当時にチーム代表を務めていたトッドは、メルセデスとハミルトンの組み合わせは、フェラーリとシューマッハーの黄金時代よりもより強力であるとの考えを示した。

「この言葉が引用されるだろうことを確信した上で言うと、メルセデスとルイスの圧倒的な優位性は、フェラーリとミハエルのそれよりも強大だと感じている」とトッド。

「間違いなく傑出している。非常に整った体制のドイツのチームで、ずば抜けた才能を持つドライバーが走っているのだ」

「そのドライバーはひとつのミスもしない。それも組み合わせが関係している。ルイスを大いに称賛しなければならない。彼は成功について話すたびに、チームが成功に寄与したことを話すからだ」

「彼らも称賛に値する。マシンは非常に信頼性が高い。ルイスは(コロナウイルス感染のため)欠場したバーレーンでの2回目のレースを除いて、この2年間にポイントを逃したことがない」

「私は非常に感銘を受けている。もちろん2020年に初めてそう感じたわけではない。彼はこれまで7度、世界チャンピオンになった。つまり私は少なくとも過去に6回は彼に感銘を受けたことになる」


 メルセデスは2014年から2020年に7年連続F1コンストラクターズ選手権制覇という記録を達成した。

「チームが継続してタイトルを獲得してきたことにも感心している」とトッドは言う。

「我々の世界はスポーツマンやスポーツウーマンだけのものではなく、人とマシンからなるものだ。卓越したチームスピリットとチームワークの最高の例だ」

「非常に素晴らしい。なぜある記録が追いつかれたり破られたりするのかが、明確に説明されている」

 長年の友人であるシューマッハーとハミルトンのどちらがより優れたドライバーであるかという点については、トッドは公平な見方をするよう努め、ひとりを選ぶことをしなかった。

「ふたりは性質の異なる、全く別の人物だと思う」とトッドは語った。
「比較できるのは、ふたりが7度世界タイトルを取っているという点だけだ」

「イタリアのチームは、今とは異なる考え方とアプローチを持っていた。そのために優れた体制の優れた組織になったのだ。さらにメンバーのなかには偉大なドライバーであるミハエル・シューマッハーもいた」

 トッドは先月行われたFIA表彰式で、7度の世界タイトル獲得を達成したハミルトンとシューマッハーそれぞれに、FIA会長特別賞を授与した。