メルセデスF1チーム代表トト・ウォルフは、2021年のリザーブドライバー契約に関してニコ・ヒュルケンベルグと交渉中であると認めた。

 2019年末でルノーのレースシートを失ったヒュルケンベルグだが、コロナ禍の昨年、3度のグランプリでレーシングポイント(現アストンマーティン)において代役を務めた。シルバーストンで行われたイギリスGPと70周年記念GPではセルジオ・ペレスに代わって走り、アイフェルGPではランス・ストロールの代理で出場した。シーズン中にふたりが新型コロナウイルスに感染したためだった。

 メルセデスも昨年、ルイス・ハミルトンがバーレーンGPの後に新型コロナウイルスの検査で陽性と判断されたため、続くサクヒールGPのために代理のドライバーを使う必要があった。この時、メルセデスはウイリアムズ所属のジョージ・ラッセルを起用、ウイリアムズはラッセルの代役としてジャック・エイトケンを招集した。

 2021年シーズンに向けて、メルセデスはストフェル・バンドーンとニック・デ・フリース両名と公式リザーブドライバ―としての契約を結んだ。しかしふたりはメルセデスからフォーミュラEに出場しており、F1の現場に来られない週末があるため、メルセデスはヒュルケンベルグも確保しておきたいと考えている。

 F1プレシーズンテスト初日にウォルフ代表は次のようにコメントした。
「ふたりのリザーブドライバ―、ストフェルとニックはフォーミュラEに参戦しており、一部のレースは重複する」

「ニコは現世代のF1マシンとタイヤを熟知しているので、解決策として彼をラインアップに加えるのはいいことだと思う。他のチームと共有することになるかもしれない。彼は力量のある評判の高いドライバ―だから適任だ。だがまだ決まってはいない。契約の締結は済んでいない」

 ヒュルケンベルグをリザーブとしてメルセデスと共有するかもしれないチームとみられるのは、アストンマーティンとマクラーレンだ。マクラーレン代表アンドレアス・ザイドルは、昨年に引き続き、リザーブドライバーを借りる契約をメルセデスと結ぶ見通しであると認めた。

「我々サイドでは去年と同じことをするだろう。緊急時には彼らのリザーブドライバ―を使えるよう、トトおよびメルセデスと契約を交わす予定だ。そのことに満足している」

 昨年、シルバーストンでの70周年記念GPで行われたウイルス検査でランド・ノリスに不明確な結果が出た時、マクラーレンは、元F1ドライバ―のポール・ディ・レスタをリザーブドライバーとして待機させた。マクラーレンはその後、メルセデスと契約を結び、必要な場合はメルセデスのリザーブドライバーのひとりを走らせることが可能になった。