メルセデスF1チーム代表トト・ウォルフは、2021年F1技術規則変更はローレーキ・コンセプトを採るメルセデスのマシンにより大きな痛手を与えたと考えている。

 2021年F1では、ダウンフォース削減を目的に、リヤタイヤ前のフロアの一部を削るなどの新たな規定が設けられた。どのチームも、失われるであろうダウンフォースをできる限り取り戻すための取り組みを行ってきた。

 長年フロアの前傾姿勢が強いハイレーキのコンセプトのマシンを走らせてきたレッドブルは、プレシーズンテストから好調で、開幕戦バーレーンGPでは、決勝は敗れたものの、予選ではメルセデスに約0.4秒もの大差をつけてポールポジションを獲得した。

 ウォルフ代表は、ローレーキのマシンを長年使用してきたメルセデスは、レギュレーション変更でより多くのダウンフォースを失ったと考えている。

「我々はレギュレーション変更によりハイレーキのマシンよりも大きな影響を受け、苦しんでいると思う。レッドブルは長年ハイレーキのコンセプトを採ってきた」とウォルフ代表はバーレーンの金曜記者会見で語った。

「そういう面で、失われたダウンフォースを取り戻すのは、我々の方が難しいかもしれない」

「だが過去を振り返ると、我々には厳しい戦いに立ち向かう力があると思うし、そうであることを願っている」

 自分たちのローレーキ・コンセプトが不利であることは分析から明らかになっていたものの、2022年の新世代F1マシン導入を前に、W12においてこれまでのマシンコンセプトを一新することは困難だったとウォルフは言う。

「我々を苦しめている原因はレーキのみだとは考えていない。2021年の新しいタイヤもそうだ。だが、我々の分析では、ハイレーキ・コンセプトの方が、ローレーキ・コンセプトより失われるダウンフォースの量が少なくて済むという結果が出ている」

「今年は今のレギュレーションの最後の年だ。レッドブルをはじめとするいくつかのチームがずっと使ってきたコンセプトを、我々が採用することは不可能だ」

「物理的に不可能だ。サスペンションやセッティングにおいてレッドブルのやり方を我々が導入することはできない。従って、今のマシンからベストの力を引き出し、調整していかなければならない」

 バーレーンではルイス・ハミルトンが優勝を獲得したものの、メルセデスはレッドブルのマシンの方が優れているという考えを変えていない。

 トラックサイドエンジニアリングディレクターのアンドリュー・ショブリンは、レース後、「今はレッドブルの方が優れたパッケージを持っている。改善を図れなければ、我々は今のリードをあっという間に失うことになるだろう」と述べている。