4月21日、フェラーリは『812 Superfast(812スーパーファスト)』をベースにした新しいリミテッド・エディションモデルの公式写真を公開し、この新型モデルを5月5日に正式発表すると予告した。

 ティザー画像が初公開された未発表のフェラーリモデルは、イタリアのスポーツカーメーカーが70年以上にわたって積み重ねてきた世界中のサーキットでの経験を凝縮し、それを象徴するモデルになっているという。

 モータージャーナリストから絶賛を浴びた812スーパーファストをベースに、同モデルの特徴を前例のないレベルまで磨き上げたという新型モデル。
 
 その心臓部にはマラネッロ伝統の65度V12エンジンの最新進化型が搭載され、このエンジンはフェラーリのロードカー史上最高の830CV(830PS)を発揮することがアナウンスされた。また、レブリミットについても歴代フェラーリICEを上回る9500rpmを実現したという。

 進化したエンジンは最先端の素材が使用されている他、主要コンポーネントの多くが再設計され、新バルブ・タイミング・メカニズムと新排気システムが採用された。
 
 強大なパワーを放つエンジンから送られる駆動力は、“サイドスリップ・コントロール”のバージョン7.0を備えたクラストップのビークル・ダイナミクス・コントロールと組み合わせられることで、ドライバーはそのパフォーマンスをフルに活用することができるという。
 
 それを助ける特徴的なソリューションのひとつが“四輪独立ステアリング”だ。このシステムの採用により、コーナーリング時にドライバーが感じる敏捷性や正確性が拡大されるとともに、ステアリング操作に対する素早い応答性を実現している。

 車両開発においては軽量化も大きなポイントで、新型モデルではエクステリアおよびコクピット部分に幅広くカーボンファイバー素材を用いることで、総重量の削減が行われている。
 
 エアロ/デザイン面では、エアロダイナミクス・エンジニアがフェラーリ・スタイリング・センターと密接に連携し、車両全体の空力を再設計した。これはもちろんダウンフォースレベルを最大化させるためだ。
 
 新しいフロント・エアインテークをはじめリヤディフューザー、エキゾーストの構成、ガラスに代わって一体成形のアルミニウム構造としたボルテックス・ジェネレーター付きのリヤスクリーンなど一新されたパーツはみな、“形状はつねに機能に従わなければならない”というフェラーリの中核的理念に基づいて設計されている。
 
 812スーパーファストをベースに開発された新型だが、その外観はベース車とは明確に差別化されている。その一例は前述のリヤスクリーンだが、その他にもフロントではボンネットを横切るカーボンファイバー製ブレードが備わり、リヤスポイラーもその位置を高くすることでより力強さを強調したデザインとなった。
 
 インテリアではベース車のアーキテクチャーを強く反映させ、基本的なモチーフは不変だ。一方、ここでも軽量化が行われ、ドアパネルなどが再設計されている。また、コクピットはセンター・トンネルにHゲートのテーマが導入されたことで新モデルの“レーシング・スピリット”を反映させたいっそうスポーティーな空間となっている。

 フェラーリDNAの究極形とも呼べる新リミテッド・エディションV12モデルは、2021年5月5日(水)14時30分(日本時間21時30分)からフェラーリのSNSチャンネルでワールドプレミアされる予定だ。