先週F1は、2022年より新たにアメリカのマイアミでグランプリを開催することを発表した。マイアミがF1カレンダーに加わったということは、F1のCEOであるステファノ・ドメニカリが“2022年シーズンに23戦を超えるレースはやらない”と約束している以上、既存の1グランプリがなくなるということだ。

 ドメニカリは次のように説明している。

「我々は毎週末に1回、年に52回のグランプリを開催することはできない。そのため既存の契約を尊重しつつ、マイアミを追加する道を見出さなければならない」

 ドメニカリの言葉の最後の部分は、どのサーキットがグランプリを失い、マイアミが6月中旬にレースを開催してカナダGPとの連戦になる道を開くことになる可能性が高いかを推測するカギになりそうだ。ドメニカリは次のように発言している。

「レースはシーズン最初の3分の1で開催されるだろう。マイアミとオースティンの間に十分な間を空けるためだ。これら2レースは双方がアメリカの観客を引きつけるために、カレンダー上ではかなり離した方がよいだろう」

 現在の明らかな脱落候補は、今年は1年契約を延長して生き残ったスペインGPだ。2020年は新型コロナウイルス流行の第1波のなかで、無観客での開催を余儀なくされた。F1はバルセロナ-カタロニア・サーキットが無観客でのレース開催を喜んで引き受けてくれたことに感謝し、今年の契約を昨年とまったく同じ条件で自動的に延長した。

 しかし今年のスペインGPも無観客で開催しなければならないということは、サーキット側が払う開催権料はふたたび非常に少額となる。また彼らは2022年にグランドスタンドを満員にできるよう再度の延長を求めているのだ。

 スペインの経済状況は、良好な状態からは程遠い。それはほとんどのヨーロッパ経済だけでなく、世界全体に共通していることだが、フェルナンド・アロンソがアルピーヌからF1に復帰し、カルロス・サインツJr.がフェラーリに移籍したことで、スペインではF1への関心が高まっている。現職の市長がグランプリ開催に反対しているにもかかわらず、世論の声はバルセロナが新たな長期契約をF1と結ぶことを求めているのだ。

 アダ・クラウは僅差で市政の首長となった2015年以来、レース開催に反対してきたが、これまでのところその主張は地域政府に却下されている。地域政府はバルセロナでのグランプリ開催には経済効果があることを明確に認識している。

 スペインがカレンダーから外れるという情報がFOMから漏れたことが、サーキット側に早期に新契約に合意させるためのキャンペーンの一部である可能性は大いにある。というのも、特にここがF1コミュニティのなかでも最も人気のあるサーキットのひとつだからだ。また最近では、大金を投じてコースの再舗装を実施し、バックストレートの終わりの部分でドライバーが2度目のオーバーテイクのチャンスを掴めるように、ターン10の再設計も行った。

 決断は今後3カ月のうちに下される必要がある。またフランスGPの将来にも疑問が呈されている。2019年には巨額の損失が出ているが、特に今年のレースが最終的に中止となった場合、同地域が資金を他のところに投入することもあり得る。