5月3日、2021年のFIA-F4選手権が富士スピードウェイで開幕を迎えた。第1戦のポールポジションは木村偉織(HFDP/SRS/コチラレーシング)が、第2戦のポールポジションが小出峻(HFDP/SRS/コチラレーシング)が獲得。第1戦決勝では、木村がポール・トゥ・ウィンを達成。第2戦決勝では野中誠太(TDC-DC RSトムススピリットF4)がスタートで前に出ると、そのまま逃げ切り、それぞれ初優勝を飾っている。

 2020年シーズンのシリーズチャンピオンの平良響、そしてランキング2位の平木玲次がFIA-F4から卒業を果たしたものの、昨シーズンは10月の開幕だったため、今季は例年以上に継続参戦のドライバーが多い。またホンダの育成プログラム、ホンダ・フォーミュラ・ドリーム・プロジェクト(HFDP)も活動を再開したこともあって、今年は混戦となることが予想されていた。

 コンディションに恵まれた予選において、ベストタイムをマークしたのは荒川麟(TGR-DC RSトムススピリットF4)。TGR-DCレーシングスクールを受講せず、異例の抜擢を受けたドライバーだったが、複数回の走路外走行のペナルティにより、7グリッド降格で“幻のポール”となってしまう。

 これにより、繰り上がって第1戦のポールを木村が獲得、1年間のブランクを感じさせない走りを見せていた。チームメイトの小出が2番手、そして3番手は野中が獲得。一方、セカンドベストタイムによる第2戦のポールは獲得し、野中、木村、荒川の順で続くこととなった。

「1年間レースしていなかったので、想像以上に緊張していて、久々の空気感に飲まれそうな感じです」と語っていた木村だったが、決勝レース第1戦ではしっかりTGRコーナーへのホールショットを決めて、トップでレースを開始する。

 しかし、そのまま後続を振り切ることはできず、小出と野中、そして太田格之進(HFDP/SRS/コチラレーシング)が食らいついて離れない。緊張感の続くトップ争いが最後まで続いたものの、4人の順位は入れ替わることなく、逃げ切った木村が初優勝。

「本当に嬉しいです、決して楽なレースじゃなかっただけに。後ろからのプレッシャーがすごくて、ワンミスが命取りになるので、そういう意味ですごく大変なレースでした」と木村。

 2位は小出、3位は野中が獲得。一方、8番手スタートだった荒川は6位まで上がるのがやっとだった。

 そして、インディペンデントカップでは、第1戦は急きょ代役出場が決まったDRAGON(ZAP SPEED F110)が、HIROBON(Rn-sports Andare)を終盤に逆転して優勝を手にしている。

■木村と小出が1周目の1コーナーで接触の波乱。第2戦決勝


 第2戦決勝レースでは、野中がスタートを決めてTGRコーナーに飛び込んだ直後、続いていた小出に木村が接触してしまう。すぐに復帰はなったが、ふたりとも順位を落としてしまう。

 これで太田が2番手に上がるも、2周目のTGRコーナーで荒川にかわされる。3周目のTGRコーナーでは太田がブレーキロックで、清水英志郎(TGR-DC RSフィールドF4)と接触。ここで無念のリタイアを喫してしまう。

 その間に1秒7のリードを築いていた野中だったが、そのまま逃げるどころか荒川がじわりじわりと差を詰めていく。中盤からは完全にテール・トゥ・ノーズでの戦いとなるも、最後まで逆転を許さず、3年目の初優勝を飾る。

「ペース的に厳しかったんですが、今まで苦しいレースをたくさん経験してきたので、後ろをあんまり気にせず走れました」と野中は語った。

 2位荒川に続いて、3位は清水が獲得。序盤の追突もマシンにダメージなく、小川颯太(WARMTECH Skill Speed)、奥住慈英(TGR-DC RSフィールドF4)、伊東黎明(OTG DL F4 CHALLENGE)との激しいバトルを制して、自身初の表彰台獲得となった。

 そして、第2戦のインディペンデントカップは、スタートでトップに立ったHIROBONが、そのまま逃げ切ってデビュー2戦目で初優勝を飾っている。

 次戦は5月29日〜30日、三重県鈴鹿市の鈴鹿サーキットにて第3戦〜第4戦が開催される。