5月8〜9日、ファナテックGTワールドチャレンジ・ヨーロッパ・パワード・バイ・AWS(GTWCヨーロッパ)第2戦がフランス、マニ-クール・サーキットで行われ、スプリント・カップ今季初戦となった土曜のレース1をチームWRTの32号車アウディR8 LMS(チャールズ・ウィールツ/ドリス・ファントール組)が制した。日曜のレース2ではメルセデスAMG・チーム・トクスポーツWRTの6号車メルセデスAMG GT3(ルカ・ストルツ/マーロ・エンゲル組)が勝利を収めている。

 2021年シーズン開幕戦モンツァ(エンデュランス・カップ)から2週間のインターバルを置いて迎えた第2戦マニ-クール。今戦はフランス連戦の第1ラウンドであり、60分のスプリントレースを週末に2度行う“スプリント・カップ”の初戦でもある。

 前年のスプリント・カップ王者であるウィールツとファントールのコンビはこの週末、走り始めからスピードを持っておりフリープラクティス、プレ予選、レース1予選と3セッション連続でトップタイムを刻んでみせる。
 
 迎えた土曜のナイトレースでもその速さは衰えず。彼らが乗り込んだ32号車アウディは予選2番手、3番手につけたエミル・フレイ・レーシングの2台のランボルギーニ・ウラカンGT3エボにポジションを脅かされることなく、終始危なげないレース運びで見事、ポール・トゥ・ウインを果たした。

 2位はスイスチームの163号車ランボルギーニ。3位にも同チームの14号車ランボルギーニが入り、このクルマがシルバーカップのウイナーとなった。また、4台で争われたプロ-アマカップでは、総合18位でフィニッシュしたAFコルセの52号車フェラーリ488 GT3がクラス優勝を飾っている。

 一夜明けて行われたレース2予選はメルセデスAMG・チーム・トクスポーツWRTの6号車メルセデスが速さを発揮してポールポジションを奪取。前日2位の163号車ランボルギーニ、JOTAの38号車マクラーレン720S GT3がこれに続き、32号車アウディは2列目4番手からのスタートとなった。

 決勝レース2も前日のレース1と同じく動きの少ない展開となったが、ピットウインドウが開く直前、2番手を走る163号車ランボルギーニが38号車マクラーレンに交わされた直後に単独スピンを喫し、大きくポジションを落としてしまう。これで32号車アウディが労せず3番手に浮上する。

■富田竜一郎組アウディはクラス4位フィニッシュ

 首位の6号車メルセデスは、レース後半に2度セーフティカーランが挟まるなかレースをコントロール。残り時間3分で迎えた2度目のリスタート後もポジションを譲らず、最後は後続と3.051秒差でトップチェッカーを受けチーム初勝利をポール・トゥ・ウインで飾っている。
 
 一方、2番手争いはファイナルラップまでもつれた。ピットインの直前に2番手となった38号車マクラーレンは早めにピット作業を済ませるも、これに対してピットインを遅らせた32号車アウディとアッカASPの88号車メルセデスAMG GT3の2台にオーバーカットを許してしまう。

 アウディとメルセデスはレース開始25〜35分までのウインドウが閉まるギリギリのタイミングで同時にピットインを行い、88号車が32号車を逆転。メルセデスが2番手でコースに復帰する。

 しかし、前夜に勝利を飾っているアウディのウィールツはひとつでも順位をあげようと果敢に攻め、ファイナルラップのアデレート・ヘアピンで88号車のインを強引にこじ開けてポジションアップに成功すると、そのまま2位でチェッカーを受けた。
 
 88号車メルセデスが3位、JOTAのマクラーレンが4位となり、総合5位に入ったアッカASPの87号車メルセデスAMG GT3がシルバーカップを制した。

 そのシルバーカップにエントリーしている富田竜一郎とフランク・バードのペア(31号車アウディR8 LMS/チームWRT)は、レース1ではバードがコースオフを喫した影響で2周遅れの総合24位/クラス9位に。レース2は富田がスタートを担当して予選17番手から15番手に順位を上げると、バードに交代したレース後半にさらに5つポジションを上げ総合10位/クラス4位でフィニッシュしている。

 レース2のプロ-アマカップ優勝車は、総合16位となったバーウェル・モータースポーツの77号車ランボルギーニ・ウラカンGT3エボだ。

 GTWCヨーロッパの次戦第3戦はポール・リカール1000km。エンデュランス・カップの2戦目となるこのレースは、南仏のポール・リカール・サーキットを舞台に5月28〜30日に開催される。