7月10〜11日、アメリカのニューヨークで2020/2021年ABB FIAフォーミュラE世界選手権第10〜11戦ニューヨーク・シティE-Prixがダブルヘッダーで開催され、第10戦はマキシミリアン・ギュンター(BMW i アンドレッティ・モータースポーツ)、第11戦はサム・バード(ジャガー・レーシング)が優勝を飾っている。

 FIA世界選手権の初年度を迎え、今シーズンの第9戦までを終えているフォーミュラE。今回の舞台は2年ぶりの開催となるアメリカのニューヨーク・シティだ。

 そんなニューヨークE-Prixの第10戦の予選では、日本でも活躍したニック・キャシディ(エンビジョン・ヴァージン・レーシング)がポールポジションを獲得し、2番手にはジャン-エリック・ベルニュ(DSテチーター)が続き、3番手にはアレックス・リン(マヒンドラ・レーシング)が続いた。

 45分+1周という決勝レースのスタートでは、ポールシッターのキャシディがトップをキープして1コーナーをクリアする。3番手スタートのリンはブレーキングでミスを犯し5番手まで後退し、代わりにセバスチャン・ブエミ(ニッサン・e.ダムス)が3番手に浮上する。

 トップのキャシディは7周目に1回目のアタックモードを使用し、そのままトップの座をキープしてみせる。その後、キャシディを先頭にベルニュ、ブエミ、ギュンター、ルーカス・ディ・グラッシ(アウディスポーツ・アプト・シェフラー)、パスカル・ウェーレイン(タグ・ホイヤー・ポルシェ)、リンのというトップ6でレースが経過していく。

 レース残り15分、3番手にポジションアップしたギュンターはエネルギー・アドバンテージを活かし始め、トップ2台よりも1〜2%多いエネルギーで2番手ベルニュへと接近していく。そして終盤、順調にレースを進めるキャシディに対して2番手のベルニュがアタックを開始する。

 ベルニュはタイミングよくファンブーストを使用してキャシディとの差を縮め、ヘアピンでキャシディのインに飛び込むが、両者はわずかに接触してしまう。その間にギュンターがトップに浮上し、2番手にベルニュ、キャシディはディ・グラッシにもかわされ4番手にポジションダウンしてしまう。

 レースはそのままフィニッシュを迎えギュンターが優勝、2番手にベルニュ、3番手はディ・グラッシという表彰台となり、キャシディが4位、ロビン・フラインス(エンビジョン・ヴァージン・レーシング)が5位、ブエミが6位という結果になった。

■第11戦ではキャシディが2度目の表彰台を獲得
 翌日に開催された第11戦の予選でポールポジションを獲得したのはバードとなり、2番手にはチームメイトのミッチ・エバンスが続いたことでジャガー・レーシングがフロントロウを独占し、3番手には好調のキャシディがつけている。

 前日に引き続きドライコンディションで行われた決勝レースのスタートではバードがホールショットを奪い1コーナーを通過。2番グリッドのエバンスもブレーキをロックさせながらポジションをキープする。その後方では最後尾のベルニュのマシンがスタートできず、グリッド上で立ち往生してしまったため、早くもセーフティカー導入となった。

 3周目にグリーンフラッグが振られレースが再開されると、ジャガー・レーシングの2台はトップ2をキープしたまま順調にレースを進める。8周目には3番手につけるキャシディが2番手エバンスをオーバーテイクするも、エバンスはすぐさまキャシディを抜き返しポジションを守り抜く。

 その数周後に両者はアタックモードに移行し、パワー面で優位に立つキャシディが再びエバンスをオーバーテイクして2番手に浮上する。抜かれたエバンスもファステストラップを記録しながらキャシディに食らいついていき、ヘアピンでインサイドに飛び込み再び2番手のポジションを奪い返す。

 レース終盤、この2番手争いにアントニオ・フェリックス・ダ・コスタ(DSテチーター)および、ウェーレインとアンドレ・ロッテラーというタグ・ホイヤー・ポルシェ勢も加わり、各マシン一進一退の攻防が繰り広げられる。

 先頭をいくエバンスは集団から逃れようとしたが、ターン4でアウト側のウォールに衝突してしまい左リヤサスペンションにダメージを負ってしまい一気に4番手まで後退してしまう。リヤに大きなダメージを受けたエバンスは最終ラップでも大きく順位を落とし、最終的に13位でレースを終えた。

 後退するチームメイトに対し、トップを走行するバードはおよそ4秒の差をつけてチェッカーフラッグを受け、見事にポール・トゥ・ウインを飾ってみせる。激しいポジション争いを制したキャシディが2位表彰台を獲得、ダ・コスタが3位でフィニッシュしている。

 2020/21年のABB FIAフォーミュラE世界選手権の次戦は、7月24〜25日にイギリスのロンドンで第12〜13戦がダブルヘッダーで開催される予定だ。