8月15日、オーストリアのレッドブル・リンクにて開催されたMotoGP第11戦オーストリアGPのMoto2クラスで、ラウル・フェルナンデス(Red Bull KTM Ajo)が優勝を果たし、これによりアジョ・モータースポーツはロードレース世界選手権100勝を達成した。

 アキ・アジョが代表を務めるアジョ・モータースポーツは、2001年にロードレース世界選手権への参戦を開始。2003年オーストラリアGPの125ccクラスでアンドレア・バレリーニと東雅雄でワン・ツー・フィニッシュを果たし、チームに初優勝をもたらしたのち、このチームは125ccクラスにおいて大きな力を誇るようになっていった。

 2008年にはマイク・ディ・メリオが125ccクラスのチャンピオンに輝き、さらにその翌々年である2010年には、アジョ加入1年目のマルク・マルケスが同じく125ccクラスでのタイトルを獲得する。

 2012年に125ccクラスが250ccのマシンで争われるMoto3クラスへと切り替わったが、アジョ・モータースポーツはこのクラスでも開始すぐから強さを発揮し、サンドロ・コルテセがMoto3の初代チャンピオンとなる。

 そして、2015年にアジョ・モータースポーツはMoto2クラスに進出する。2011年にアジョから125ccクラスに参戦していたヨハン・ザルコを擁しての参戦となったが、初年度からMoto2クラス史上最多得点を叩き出してタイトルを獲得。また、ヨハン・ザルコは同じ体制で2016年もMoto2クラスのタイトル獲得を果たす。そしてこの年、Moto3クラスでもブラッド・ビンダーがチャンピオンとなり、アジョは3クラス中の2クラスを制することとなった。

 2017年よりアジョ・モータースポーツはレッドブルとKTMとの合意により中量級クラスに力を注ぎ始める。ミゲール・オリべイラとブラッド・ビンダーのふたりのライダーはRed Bull KTM Ajoとしての初年度から存在感を放ち、翌2018年にはこのペアでMoto2クラスのチームタイトルを獲得した。

 アジョ・モータースポーツは2019年に始まったMotoEにも初年度から参戦。MotoE初開催となった第9戦ドイツGPにおいてニキ・トゥーリは電気バイクの世界選手権最初のウイナーとなった。

 そして世界選手権参戦20周年を迎えた今年、アジョ・モータースポーツはMoto2、Moto3両クラスにおいて勢力を増している。現在Moto2クラスではレミー・ガードナーがポイントランキングトップ、ラウル・フェルナンデスが2番手につけている。

 さらに、Moto3クラスではペドロ・アコスタがランキング首位、ジャウマ・マシアが5番手であり、両クラスともライダー、チームチャンピオンシップの両方をリードする展開となっている。また、MotoEクラスには今シーズンより大久保光が参戦しており、現在ランキング10番手につけている。

 MotoGP第11戦オーストリアGPでフェルナンデスが優勝したことで、125ccクラスで17回、Moto3クラスで42回、Moto2クラスで39回とMotoEでの2回の勝利を達成したアジョ・モータースポーツ。125ccクラス、Moto3クラス、そしてMoto2クラスで2度ずつチャンピオン獲得を経験し、多くのライダーをMotoGPクラスに送り出した。

 また、Moto2クラスでは1度チームタイトルも獲得している。さらに、上述の東雅雄や、2005年125ccクラスの小山知良、2020年Moto2の長島哲太、Moto3の鳥羽海渡、大久保光など日本人ライダーも活躍した経験がある。

 アジョの勢いが最強となっている今年、Moto3クラス、Moto2クラスのライダー、そしてチームタイトルの4冠をかけた後半戦の戦いに注目が集まる。