2021年F1第13戦オランダGPの予選では、初日から圧倒的な速さを見せていたマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)が、予想どおりポールポジションを獲得した。ただし2番手ルイス・ハミルトン(メルセデス)も0.038秒差まで詰めており、さすがの追い上げを見せた。

 ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)もメルセデス2台の後ろにつける4番グリッド。一方、セルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)と角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)は不運に見舞われたこともあり、16、15番手に終わった。

 オランダGPの2日目はグランドスタンドがほぼオレンジ色に染まり、ファンたちの熱い応援はさらにヒートアップしている。そんな雰囲気についてホンダF1田辺豊治テクニカルディレクターは、「鈴鹿を彷彿とさせる」「鈴鹿にいるかのような気持ちになる」と語る。そして「その応援をさらなる力に変えて、決勝レースに臨みたい」と、決意を新たにしていた。

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──マックス・フェルスタッペンが母国グランプリでポールポジションを獲得しました。

田辺豊治テクニカルディレクター(以下、田辺TD):レースに向けて最高のポジションを獲得することができました。ガスリーも自己ベストタイの4番グリッドにつけました。初日はショートランでもいつもの速さがないなと思っていたのですが、セッティングとドライビングを見直し、きっちりと合わせてきました。

──セルジオ・ペレスと角田裕毅は残念な結果に終わりました。

田辺TD:ペレスはQ1の最後に遅いクルマに引っかかったりしてしまいました。角田選手はQ2に進んだのですが、赤旗中断でニュータイヤでのアタックを断念せざるを得ませんでした。ただマックスやガスリーだけでなく、4人ともにクルマの感触はいいと言っています。初のコース、ほかに例を見ないレイアウトということもあり、車体、パワーユニットのセットアップ作業がいつも以上に重要な週末でしたが、最適化が順調に進んでいる感触を得ています。

──角田は初日終了後にターボチャージャー、MGU-Hなど3基目を投入しましたが、初日のトラブルと関係あるのでしょうか?

田辺TD:いえ。全然関係なく、年間3基のやりくりの一環です。

──フェルスタッペンへの応援はさらに凄まじいですね。

田辺TD:ゲートの前にもファンの人たちが群がっていました。その光景は鈴鹿を彷彿とさせるものがありました。鈴鹿も町全体がすでに火曜日、水曜日あたりから、レースを楽しみにやってくる人たちが増えていき、グランプリの雰囲気にどんどん染まっていきます。そしていざ初日が始まると、満員のグランドスタンドから熱い声援を送ってくれます。

 今日のザントフォールトも、マックスが走るたびにウェーブが起きたりしていました。個人的にも鈴鹿にいるかのような気持ちになりました。その応援をさらなる力に変え、決勝レースに臨みたいと思います。

■ペレスと角田には着実なポジションアップを期待
──ザントフォールトでの熱狂的な応援を見ると、日本GPの中止は改めて残念ですか?

田辺TD:本当にそうですね。マックスファンの応援は本当に素晴らしく、それだけに彼らの期待の大きさ、それに応えようというプレッシャーの大きさもひしひしと感じますが、同時にワクワク感も増しています。「ホンダ!」という声もたくさんかかりますし、サーキット入口のチェックでも「ホンダか、OKだ」と言われたり(笑)。温かい歓声、温かい歓迎に日々触れています。

──予選Q3は最後にルイス・ハミルトン(メルセデス)が追い上げ、予想以上の接戦になりました。そこを制してポールポジションを獲得した瞬間のガレージの雰囲気はいかがでしたか?

田辺TD:セクター1、2はタイムを更新できていなかったのですが、フィニッシュラインを超えてポールポジションが確定したとき、やはりガレージは大いに湧きました。

──レースでは予想どおり追い抜きの難しい展開になりそうですか?

田辺TD:はい。ですので、ポールポジション獲得は非常に重要になります。そこは本当によかったと思っています。ガスリーの4番手もよかったです。ペレス、角田選手は難しいレースになるかと思いますが、マシンの戦闘力はあるだけに、着実にポジションを上げてくれることを期待しています。