コルベット・レーシングのアントニオ・ガルシアは、同チームが2022年に参加することが予想されるGTDプロへの取り組みと、2024年に予定されている新しいGT3モデルを製作するための準備として、今年6月に開催されたデトロイト・グランプリにおいてGT3スペックのABS(アンチロック・ブレーキ・システム)を装備した『シボレー・コルベットC8.R』を走らせたことを明らかにした。

 コルベット・レーシングがIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権で走らせている2台のGTE規定コルベットは、ル・マン24時間レースが8月に延期されたことを受け、同選手権のストリートレースで招待制・ノンポイント制となったGTLMクラスに参加した。

 ガルシアによれば、2台のコルベットがACOフランス西部自動車クラブのGTE技術規定の範囲外で走行していたことはこれまで公にされてこなかったという。彼はABSが義務づけられているFIA GT3レギュレーションに近いかたちでマシンを走らせることが、期待される2022年に向けプラット&ミラー社が運営するチームの準備に役立ったと述べている。

「たしかに、我々はさまざまなシステムを試してきた」と語ったガルシア。

「来年はいまあるクルマを進化させるだけでなく、いくつかのものを組み合わせていくことになると考えている」

「私たちは多くのものを開発しテストしてきた。いまはクルマとそのフィーリングを学ぼうとしているところだ」

「デトロイト・グランプリは(GTLMクラスにコルベットのみが参加した)1回限りのレースだったのでABSを使うことができた。僕たちは(チーム内で)互いに競うだけだったため、そこで実際に走らせ、体験できたのはよかったと思う」

 ゼネラルモーターズ(GM)・スポーツカーレース・プログラムマネージャーのローラ・ウォントロップ・クラウザーはSportscar365の取材に対し、コルベットがGTDプロにコミットし最終的にGT3を製作することになった場合に、ABSシステムが「どのようなパフォーマンスを発揮するかを確認する」ためにデトロイトでテストを実行したと説明している。

 彼女は、このシステムがシボレーのシミュレーターでテストされ「現実世界での相関性」を得るのに役立ったと述べた。それを確認するために行ったデトロイトでのシステム稼働は、シリーズの運営団体であるIMSAの許可を得て実施したものであるという。

 ABSは現行規定のGTE仕様車が2022年シーズンに新設されるGTDプロクラスにGT3マシンと並んで参戦するために、IMSAが要求しているいくつかの追加あるいは変更点のひとつであると考えられている。

 なおGMは、GTDプロクラスで行うことが予想されているレースプログラムについていまだ計画を公式発表しておらず、まったく新しいコルベットのGT3仕様を開発することについても確認していない。