WRC世界ラリー選手権第9戦ギリシャは9月11日、デイ3のSS7〜12が行われた。最高峰クラスに3台のトヨタ・ヤリスWRCを送り込むTOYOTA GAZOO Racing WRTは、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組が総合首位の座を堅持。チームメイトのセバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア組も総合3番手を守った。

 また、前日にトラブルを抱え総合16番手まで後退したエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組は、総合7番手まで順位を戻している。

 8年ぶりにWRCイベントとして開催されているアクロポリス・ラリーの競技3日目は、サービスパークを中心に6つのステージで争われた。6本のSSの合計距離は132.56kmと今大会最長だ。

 2日目に引き続き好天に恵まれたラリーだが、ステージ路面は週前半まで降り続いた雨の影響で一部がぬかるんだ状態だった。そんななか前日、総合首位に躍り出たロバンペラがさらにスピードを上げ、午前中に行われた4つのステージすべてでベストタイムを記録。この日のスタート時点では3.7秒差だった2番手とのタイム差を39.7秒に拡げてみせる。
 
 20歳の“フライング・フィン”は、日中のサービスを挟んで行われた午後の2本のSSでは確実性を重視したアプローチで臨んだが、それでも総合2番手のライバルに30.8秒のギャップを築いて1日を終え、最終日に向け首位の座をしっかりと固めた。

 チームメイトと3.9秒差の総合3番手でデイ3を迎えたオジエは、ドライバー選手権を優先したクレバーな走りを展開。SS11ではベストタイムを記録するなど好調を維持し、総合2番手のライバルに9.4秒差で続く総合3番手を堅守している。総合4番手とのギャップは約30秒だ。

「今朝はかなり安定した走りができた」と語るのはシリーズ7冠王者のオジエ。

「ものすごく速かったわけではないが、後続のライバルとの差を拡げ総合3番手をより確実なものにするという、今日の自分たちの目標を達成するには充分だった」

「もし、明日表彰台に立つことができれば、それはタイトル争いにおいて大きなステップになるだろう」

 デイ2でミッショントラブルに見舞われ大きくタイムを失ったエバンスは、サービスで完璧な状態に修理されたクルマでデイ3に臨んだ。ステージの出走順が4番手とやや早かったため、理想的とはいえない路面コンディションでの走行となったものの、彼は安定したタイムを刻み総合7位までポジションを挽回している。

■ロバンペラの成長を感じさせる判断

 TOYOTA GAZOO Racing WRTのヤリ-マティ・ラトバラ代表は、競技3日目の結果に満足しているという。

「今日の結果にはとても満足しているし、カッレ(・ロバンペラ)の素晴らしいドライビングのおかげで首位を守ることができた」と語ったラトバラ。

「最初の4本のステージで約40秒のリードを築くことができたのは、通常はコンマ数秒差の戦いであることを考えると本当に素晴らしいことだ。午後のステージで、カッレは確実性を重視しスペアタイヤを2本搭載して走ることを選んだが、それは非常に賢明で成長を感じさせる判断だったし、その状態でも素晴らしいスピードを保った」

「セバスチャン(・オジエ)もまた、とてもいい仕事をして3番手を守りました。チャンピオンシップを優先し、あえて2位を狙う必要はないとしても、まだ順位を上げられる可能性は残っている。エルフィン(・エバンス)は、競技2日目に起きてしまった問題を乗り越え、安定した走りをしてくれた。明日もまた、楽しみな1日になりそうだ」

 アクロポリス・ラリーの最終日となる9月12日(日)のデイ4は、ラミアのサービスパークを起点に3本のSSが行われる。SS13“ターザン1”はアクロポリス・ラリーの歴史的なステージのひとつだ。

 続くSS14“ピルゴス”は今大会最長となる全長33.20kmのロングステージ。最終ステージとなるSS15“ターザン2”は、トップ5タイムを記録したドライバーとマニュファクチャラーにボーナスポイントが与えられるパワーステージとなっている。これらのSSの合計距離は69.25km、リエゾン(移動区間)を含めた1日の総走行距離は347.10kmだ。