9月12日、WRC世界ラリー選手権第9戦ギリシャの競技最終日、デイ4のSS13〜15が行われ、2日目に総合トップに立ったTOYOTA GAZOO Racing WRTのカッレ・ロバンペラ(トヨタ・ヤリスWRC)が独走体制に持ち込み、キャリア2度目の総合優勝を飾った。

 WRCを代表するイベントのひとつでありながら、2013年を最後に世界選手権のカレンダーから外れていたアクロポリス・ラリー。この伝統のラリーが今年8年ぶりに復活を果たし、2021年シーズン終盤戦にあたる第9戦のスロット組み込まれた。

『アクロポリス・ラリー・ギリシャ』として開催が実現した今イベントは9日(木)に首都アテネで開幕し、初日は市街地ステージのSS1のみが行われ、7冠王者セバスチャン・オジエ(トヨタ・ヤリスWRC)がトップに立った。

 10日(金)以降、本格的なグラベル(未舗装路)ラリーがスタートすると、現チャンピオンの僚友である若手のロバンペラが存在感を示し、オジエと2019年王者オット・タナク(ヒュンダイi20クーペWRC)を僅差で上回り総合首位となった。

 今季第7戦エストニアでWRC史上最年少優勝記録を更新した20歳の“フライング・フィン”は、続くデイ3で圧巻のスピードを披露。スタート時に3.7秒だった2番手タナクとの差を30.8秒に拡げて最終日に駒を進めている。
 
 迎えた最終日は3本のステージで構成され、そのオープニングとなったSS13は局地的な雨に見舞われた。しかしトップを走るロバンペラにその影響はなく、このステージで後続を14秒引き離すベストタイムを記録。タナクとのギャップを44.9秒にまで拡大させた。
 
 一方のタナクも今大会最長、全長33.2kmのSS14“ピルゴス”でステージ優勝を飾ってこれに応戦し、その差を35秒ジャストに縮めるもトップを脅かすには至らず。

 パワーステージに設定された最終SS15“ターザン2”では、タナクがステージ5番手に終わったのに対し、ロバンペラはベストタイムをマークしてみせた。この結果、アクロポリス・ラリー初参戦のロバンペラの優勝が決まった。彼はパワーステージも制したため、ボーナスポイント5点を含めた30点の“フルポイント”をマークしている。

 トップから42.1秒差で敗れたタナクが総合2位でフィニッシュ。3位にはチャンピオンシップを考慮したクレバーな走りでラリーを進めたオジエが入った。ダニ・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC)が4位、5位はMスポーツ・フォードのガス・グリーンスミス(フォード・フィエスタWRC)だ。

 6番手で最終ステージを迎えたアドリアン・フルモー(フォード・フィエスタWRC)は、デイ2のマシントラブルで出遅れたエルフィン・エバンス(トヨタ・ヤリスWRC)に逆転を許し7位に。同じく序盤に後れを取ったティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)は、前日の18番手から8位まで順位を挽回しポイントを獲得している。

 第9戦を終えて、ドライバー選手権のポイントランキングは首位オジエ(180pt)、2位エバンス(136pt)、3位ヌービル(130pt)となり、ランキング4位のロバンペラがヌービルに対して1ポイント差に迫っている。マニュファクチャラー選手権は首位トヨタの397ポイントにヒュンダイが340ポイントで続き、Mスポーツ・フォードが153ポイントで3位となっている。

 WRCの次戦第10戦は10月1〜3日、今戦のウイナーの母国で行われる『ラリー・フィンランド』だ。