WRC世界ラリー選手権第9戦『アクロポリス・ラリー・ギリシャ』のデイ4、SS13〜15が9月12日(日)に行われ、TOYOTA GAZOO Racing WRTはカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(トヨタ・ヤリスWRC)が今シーズン2度目となる総合優勝を飾った。チームメイトのセバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア組(トヨタ・ヤリスWRC)は総合3位に入り、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(トヨタ・ヤリスWRC)も総合6位で完走し、選手権ポイントを獲得している。

 ラリーの最終日となったデイ4は、サービスパークがあるラミアを起点に3本のステージ(合計69.25km)で争われた。この日のオープニングステージとなったSS13“ターザン1”は、山間部の局地的な降雨の影響でコースの一部がぬかるんだ難しいコンディションとなったが、総合トップで競技最終日を迎えたロバンペラはここでライバルを14秒引き離す圧巻のベストタイムを刻み、そのリードを44秒に拡げてみせる。
 
 続くSS14はややペースを抑えたロバンペラだが、“パワーステージ”に設定されボーナスポイントが懸かった最終SS15“ターザン2”ではふたたびベストタイムを記録。初勝利を挙げた第7戦エストニア以来、2戦ぶりのキャリア2勝目を30点のフルポイントマークで達成している。

「ギリシャで勝つことができて素晴らしい気分だ」と語った20歳のロバンペラ。

「正直なところ、本当に大変なラリーだった。多くのステージをレッキで走り、夜は毎晩のように映像を見直すなど非常に長い週末だったので、このような結果でフィニッシュできて本当にうれしいよ」

 総合2番手につけるオット・タナク(ヒュンダイi20クーペWRC)と9.4秒差の3番手でデイ4を迎えたオジエは、最終日もドライバー選手権を最優先したクレバーな走りを続け、3本のステージすべてで3番手タイムを記録した。この結果、総合3位でフィニッシュし、パワーステージでも3番手タイムを記録したことでボーナスの3ポイントも獲得。これによりシリーズ7冠王者は今戦終了後もドライバー選手権首位の座を守り、リードをさらに拡大させている。

■「今週末は優勝を期待していなかった」とラトバラ代表

 デイ2でのマシントラブルによる大きな遅れを連日着実に挽回していったエバンスは、最終的に総合6位まで順位を上げてラリーを完走した。また、パワーステージでは2番手タイムを刻み、ボーナスの4ポイントを獲得。その結果、選手権首位のオジエとの差は44ポイントに拡がったものの、同ポイントで並んでいたライバルに対しては6ポイントのリードを築き、単独2位となった。

 なお、チームは今シーズン5回目のダブルポディウム獲得と、ロバンペラとエバンスによってもたらされたボーナスポイントにより、マニュファクチャラー選手権における対ライバルメーカーのリードを57ポイントに拡げることに成功した。

「正直なところ、今週末は優勝を期待していなかった」と語るのは、TOYOTA GAZOO Racing WRTを率いるヤリ-マティ・ラトバラ代表。

「すべてのドライバーがスタート直後からパフォーマンスを発揮してくれたことにとても満足している。とくにカッレ(・ロバンペラ)は驚くような速さだったし、週末を通じてとても冷静で成熟した戦いをする姿を見てうれしく思った」

「セバスチャン(・オジエ)は今回も素晴らしいパフォーマンスを見せてくれ、チャンピオンらしい走りで彼自身とチームのチャンピオンシップのためにポイントを獲得してくれた」

「エルフィン(・エバンス)は、残念ながらラリー序盤でトラブルに見舞われたが、そこから挽回しパワーステージでは見事な走りを見せてくれた」

「頑張って戦ってくれたチームの全選手を誇りに思う」

 8年ぶりの開催となったアクロポリス・ラリー・ギリシャを終えたWRCの次戦は、10月1〜3日にフィンランド、ユバスキュラを中心に開催される『ラリー・フィンランド』だ。シリーズを代表するハイスピード・グラベル(未舗装路)ラリーである同イベントでは2017〜19年にかけてトヨタが大会3連覇を記録。昨年は新型コロナウイルスの影響で中止となったため、来月初旬のホームイベントでは1年越しでの4連覇が懸かる。