ホンダのF1第14戦イタリアGPは4台中3台がリタイア、唯一生き残ったセルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)も5位入賞と、2019年に2チーム4台供給体制を始めて以来、最悪のレース結果となった。それもあって、レース後の田辺豊治テクニカルディレクターの口はいつも以上に重く、この週末については、「土曜日まで噛み合っていた歯車に、決勝レースではいろいろな狂いが生じた」と、言葉少なに総括した。

 次戦ロシアGPは通常フォーマットに戻るものの、やはりメルセデス優位が予想される。それでも「予選、レースに向けての最適化を進めていく」と、今までと同じ努力を重ねていくことを強調していた。

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──ホンダ勢4台のうち3台が次々にリタイアする結果になってしまいました。

田辺豊治テクニカルディレクター(以下、田辺TD):レースは何が起きるかわからないとはいえ、非常に残念な結果です。1台完走した(セルジオ・)ペレスも、3位でフィニッシュしたのですが、5秒ペナルティを受けて5位でした。それでもコンストラクターズ選手権を争う我々にしてみれば、貴重なポイントを持ち帰ってくれたと思っています。一方で1-2フィニッシュを遂げたマクラーレンの素晴らしい結果に対しては、お祝いの言葉を贈りたいと思います。

──今週末全体の内容ですが、メルセデスに対するレッドブル・ホンダの総合力はどんなふうに評価していますか。

田辺TD:パフォーマンスの点では、予選結果がすべてだと思います。決勝レースのバルテリ・ボッタス(メルセデス)の速さを見ても、メルセデス完全有利の結果でした。そんななかでも土曜日のスプリント予選で首位フィニッシュしたボッタスがパワーユニット交換で最後尾スタートになったことで、フェルスタッペンがポールからスタートできた。しかし土曜日まで噛み合っていた歯車に、決勝レースではピットストップなどいろいろ狂いが生じて、接触、リタイアに終わった。そんな週末でした。

──ガスリーのリタイアは、パワーユニット関連ですか?

田辺TD:現在調査中です。(註:その後、車体側の取り付け不良であることが判明した)

──フェルスタッペンのクラッシュで、パワーユニットへの影響は?

田辺TD:見た目はダメージはないですが、詳しく確認する予定です。

──予選一発の走りを見ると、メルセデスはERSのエネルギーマネージメントの使い方が、特にワークスメルセデスは違っていたように見えました。今回のモンツァで、新たにわかった点はありましたか。

田辺TD:確かに見た目、違う部分はありました。それが実際、どんな効果を及ぼしているのか。我々のアプローチとどう違うのかを確認して、それがよりよい方向であるのなら、そこから学ばせてもらおうと思っています。

──次戦ロシアGPも、メルセデス優位の可能性をレッドブルも言及しています。田辺さんはどんな見通しを持っていますか?

田辺TD:ロシアに向けては他のレース同様、事前のシミュレーションで実際に起きうるであろう様々な状況に対処できるよう準備を重ねていきます。ただ今回のイタリアGPと違って通常のレースフォーマットに戻りますから、セッティングを完了するまでに3回の練習走行がある。だからゆっくりできるというわけではありませんが、その時間を有効に活用して予選、レースに向けての最適化を進めていくつもりです。