10月1日、北欧フィンランドのユバスキュラを中心に開催されるWRC世界ラリー選手権第10戦フィンランドが開幕し、競技初日のデイ1が行なわれた。TOYOTA GAZOO Racing WRTはチームの“ホームラリー”である同大会での4連覇を目指し、今回も3台のトヨタ・ヤリスWRCを投入。初日はエルフィン・エバンスが総合3番手、この日21歳の誕生日を迎えたカッレ・ロバンペラが総合5番手、王者セバスチャン・オジエは総合7番手につけた。

 また、今戦にはプライベーターとしてエサペッカ・ラッピがトヨタ・ヤリスWRCをレンタルして母国戦に出場。2017年の同大会でキャリア初優勝を飾っている彼は総合4番手となっている。第8戦ベルギー以来、2戦ぶりの出場となった勝田貴元(トヨタ・ヤリスWRC)は、アーロン・ジョンストンとの新コンビでSS1でベストタイムを記録するも、SS2では高速で360度スピンを喫しタイムを失い、オジエに次ぐ総合8番手で初日を終えた。

 2020年大会が新型コロナウイルス・パンデミックの影響で中止されたことから2年ぶりの開催となったラリー・フィンランドは今季、夏から秋へと開催時期がずらされた。木々が色づく季節に移動したラリーは例年に比べてコンパクトな大会となり、競技初日となった1日(金)は午前中に行なわれたシェイクダウンののち、午後からシリーズ屈指のハイスピード・グラベル(未舗装路)ラリーがスタートした。

 7〜8度という肌寒い気温のなかラリー初日はSS1〜6が行なわれ、トヨタ勢では日没後のSS6でベストタイムを記録したエバンスがトップと6.1秒差の総合3番手につけ陣営最上位に。1日に21歳となった前戦のウイナー、ロバンペラも2本のSSで2番手タイムを記録する速さをみせ、エバンスとわずか1.8秒差の総合5番手につける。両者の間にはプライベーターとして今戦に出場しているラッピが入っている。

 一方、ステージの“掃除役”となり、思うようにペースが上げられない7冠王者オジエは総合7番手で初日のラリーを終え、一時10番手まで順位を落とした勝田が8番手で続いた。

「今日の結果には比較的満足している」と語るのは、トヨタ勢最上位の3番手につけたエバンス。

「クルマのフィーリングは全体的に良く、少し苦戦したエリアもあったし、さらに改善する必要もあるが、それでも全体的には1日を楽しむことができたよ」

■ラトバラ、元僚友のラッピに賛辞。「初日から速さを発揮したエサペッカの走りも見事だった」

 過去3戦で2勝と勢いに乗るロバンペラは、「上位陣のタイムは接近しているので、まだすべてオープンな状態だ。もちろん、1日を通して頑張ってプッシュしたので、たとえ僅差であっても自分たちが追われる立場の方がもちろん良かったが、明日は逆転できるように頑張りたいと思う」と豊富を述べた。

 TOYOTA GAZOO Racing WRTを率いるヤリ-マティ・ラトバラ代表は、「ラリー・フィンランドではいつもそうだが、今日も僅差の戦いになった」とコメント。

「ここ最近、ライバルたちはハイスピードなステージで速く、とても手強い存在になっている。しかし、我々のドライバーたちは最後の夜のステージで、暗闇のなか素晴らしい走りをしたし、上位選手については同じような出走順となる明日のステージで、タイム差を縮める助けとなった」

「エルフィン(・エバンス)もカッレ(・ロバンペラ)も素晴らしい仕事をしたと思います。セブ(セバスチャン・オジエ)は、もちろん選手権を一番に考えて戦っている。このラリーでは少しでも慎重に走り過ぎると、1日の最後にはかなりタイム差がついてしまうため、セブの今日の順位は理解できるし、明日はもっとタイムを上げられるようにチームとしても手助けしたいと考えている」

「また、久々にヤリスWRCで出場したにも関わらず、初日から速さを発揮したエサペッカ(・ラッピ)の走りも見事だった」

 トヨタチームのホームイベントであるラリー・フィンランドの競技2日目は、サービスパークのあるユバスキュラの南側、ヤムサ周辺でSS7〜14が行なわれ、1日の最後にはSS1の再走ステージとなるSS15“ハルユ2”での走行が待っている。9本のSSの合計距離は151.95kmとなり、これは今大会の競技区間の半分以上を占めている。リエゾン(移動区間)を含めた1日の総走行距離は574.16kmだ。