WRC世界ラリー選手権第10戦フィンランドは10月2日、デイ2のSS7〜15が行なわれTOYOTA GAZOO Racing WRTはエルフィン・エバンス(トヨタ・ヤリスWRC)が総合3番手から順位をふたつ上げ首位に立った。チームメイトのセバスチャン・オジエ(トヨタ・ヤリスWRC)も総合5番手にポジションを上げている。

 一方、総合4番手につけていたカッレ・ロバンペラ(トヨタ・ヤリスWRC)はSS10でクラッシュを喫した。また、TOYOTA GAZOO Racing WRCチャレンジプログラムからシリーズに参戦している勝田貴元(トヨタ・ヤリスWRC)も、この日2本目のステージとなったSS8でクラッシュ。ともにデイリタイアとなった。

 例年の夏開催から秋に時期を移し、2年ぶりに実施されているラリー・フィンランドの競技2日目は、合計151.95kmに上る9本のSSで争われるラリー最長の1日。選手たちは気温10度前後の曇天のなか、サービスパーク南側エリアで4本の森林ステージを各2回走行した後、前日に市街地で行なわれたSS1の再走ステージとなるSS15を戦った。

 そのデイ2を総合3番手で迎えたエバンスは、オープニングのSS7を制し前日の最終SSから連続でのステージ優勝を記録すると、続くSS8からSS10にかけても最速タイムをマークし5連続ステージウインを達成。SS8で順位をふたつ上げ総合トップに浮上する。

 エバンスはその後、1日の終盤に行なわれたSS14とSS15でもトップタイムを記録してみせ、総合2位となったオット・タナク(ヒュンダイi20クーペWRC)に対して9.1秒差のギャップを築いてラリー2日目の戦いを終えている。

 前日から苦戦気味のオジエは、ベテランらしい堅実な走りでステージを重ねた。選手権リーダーの彼は日中のサービスでセットアップを見直した結果、フィーリングが大きく向上。デイ2スタート時からふたつポジションを上げ、総合5位で1日を終えた。なお、オジエはヘルメットのストラップが正しく締められていなかったとして、競技後に1分のタイムペナルティが科せられたが、後続とのギャップが大きかったため順位に変動はなかった。

■勝田とロバンペラがクラッシュも、デイ3で再出走を予定

 母国優勝も射程に入る総合4番手につけていたロバンペラは、SS9でエバンスに次ぐ2番手タイムを記録したものの、SS10でコースを外れた際に大きな砂山に激突。マシンのフロント部分を破損してデイリタイアとなった。また、SS8では勝田がコースを外れクルマの右リヤを破損させてデイリタイアに。勝田とロバンペラは、ともにデイ3での再出走が予定されている。

 プライベーターとしてヤリスWRCで母国ラウンドに出場しているエサペッカ・ラッピは、今シーズン初のWRカー出場ながら安定して良いタイムを刻み、総合4番手を守ってみせた。

「我々のチームのドライバーが、首位でラリー・フィンランドの最終日を迎えることをとてもうれしく思う」と語るのは、TOYOTA GAZOO Racing WRTのヤリ-マティ・ラトバラ代表。

「エルフィン(・エバンス)は今日、素晴らしい活躍を見せてくれた。もちろん、彼が速いことはわかっていた。それでも、フィンランドでこのポジションにつけ、ライバルとの差をこれほどまでに広げたのは驚くべきことだし、彼にとっても、我々チームにとっても素晴らしいことだ」

「後方からのプレッシャーはあるとは思うが、我々は過去の経験により明日のステージを熟知しているし、エルフィンのスピードも充分なので、ミスさえしなければ大丈夫だと思う。明日に向けて自信はある」

「セブ(セバスチャン・オジエ)は、今日の午後自信を深めたようだし、総合順位でもいい位置につけている。カッレ(・ロバンペラ)については、彼がこのラリーをWRカーで走るのは今回が初めてであり、何度もこのイベントを経験している選手たちと戦っていることを考慮する必要がある。ただ単に経験の問題に過ぎず、今後このラリーでさらに強くなると確信している」

 チームの“ホームイベント”であるラリー・フィンランドの最終日はサービスパークの東側エリアで4本のSSが行なわれる。このうち、SS17と再走ステージSS19“ルイヒマキ”は連続ジャンプで有名なラリー・フィンランドの名物ステージだ。

 その最終SS19はステージトップ5タイムを記録したドライバーとマニュファクチャラーにボーナスポイントが与えられる“パワーステージ”となっている。デイ3の合計距離は45.74km、リエゾン(移動区間)を含めた1日の総走行距離は193.05kmだ。