10月2日、WRC世界ラリー選手権第10戦フィンランドは競技2日目に移行。このデイ2はSS7〜15が行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing WRTのエルフィン・エバンス(トヨタ・ヤリスWRC)が前日の総合3番手から首位に浮上した。総合8番手につけていた勝田貴元(トヨタ・ヤリスWRC)はSS8でコースオフを喫しデイリタイアとなっている。

 北欧フィンランドのユバスキュラを中心に開催されている『ラリー・フィンランド』は今大会最長の1日となるデイ2を迎えた。この日トップに躍り出たエバンスは1日を通してライバルを圧倒するペースを発揮。

 2日目のオープニングステージとなったSS7で今大会2度目のステージウインを飾ると続くSS8でもベストタイムを記録し、総合順位でもデイ1を首位で終えたクレイグ・ブリーン(ヒュンダイi20クーペWRC)と、その僚友で2番手につけるオット・タナク(ヒュンダイi20クーペWRC)を逆転してトップに立った。その後もエバンスの勢いは止まらずSS9、SS10でも最速タイムを記録してライバルとのギャップを拡げに掛かる。

 一方、逆転を許したヒュンダイ勢では、日中のサービスでマシンのセットアップを変更したタナクが午後のSS11とSS12で連続ステージウインを達成。これでチームメイトのブリーンを交わし順位を総合2番手に上げると、SS13でもベストタイムを刻みエバンスとのタイム差を7.7秒とした。

 1日の終盤、日没のタイミングで行なわれたSS14はふたたびエバンスがステージベストを獲得し、その差は9.1秒に。デイ2最後のステージとなったSS15は、タナクとエバンスがベストタイムをシェア。両者間のギャップは10秒弱で変わらぬままラリー最終日を迎えることになった。

「今晩はとてもハッピーな気分だ」と語ったエバンス。

「今日はとても好調で朝から調子が良く、クルマも良かったのでとにかくいいリズムを保つことに集中した」

「明日も長い道のりが待っているけど、一歩一歩前進していきたいと思う」

 デイ2を首位でスタートしたブリーンはライバルたちのペースに合わせることができず総合3番手に後退した。この日はSS7とSS10で2番手タイムを記録するも、一度もステージベストを飾ることができず、最終的にエバンスから19.5秒の後れをとっている。

 彼の後方につけるのは、プライベーター用のトヨタ・ヤリスWRCを駆るエサペッカ・ラッピだ。このフィンランド人ドライバーは、ひさびさのWRカードライブにもかかわらずポジションキープに成功し、ブリーンと25.3秒差の総合4番手となっている。

■勝田とロバンペラ、さらにヌービルも戦線離脱

 そのラッピと競っていたロバンペラはSS10でクラッシュを喫した。1日(金)に21歳になったばかりの若きフィンランド人がドライブするトヨタ・ヤリスWRCは、左コーナーをクリアする際にバランスを崩し直後、コースの右サイドにあった砂山に激突。マシンのフロントにダメージを受けたことで、デイリタイアとなった。

 選手権リーダーのオジエは、ラッピからさらに38.9秒遅れての総合5番手でラリー2日目を終えたが、この日の競技終了後、彼にはSS12でヘルメットのストラップを正しく締めていなかったとして1分のタイムペナルティが与えられた。また、イベントスチュワードはシリーズ7冠王者に対し800ユーロ(約10万円)の罰金を科している。

 なお、ペナルティを受けたオジエだが順位は変わらず。これはポジションを争っていたティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)のリタイアによってもたらされた。ヌービルのマシンはSS14でラジエーターが破損し水漏れが発生。その後エンジンに異常が発生したため、5番手につけていたベルギー人はこの段階でラリーを去ることになった。
 
 上位陣から大きく遅れをとるMスポーツ・フォード勢はガス・グリーンスミス(フォード・フィエスタWRC)が総合6番手、アドリアン・フルモー(フォード・フィエスタWRC)が総合7番手につける。
 
 アーロン・ジョンストンを新しいコドライバーに迎えて今戦に臨む勝田はSS8の終盤、ジャンプ後の左コーナーでコースを外れ右リヤをヒット。サスペンションを壊してしまいデイリタイアを余儀なくされている。

 ラリー・フィンランドの最終日はサービスパークの東側エリアで4本のSSが行なわれる。このうち、SS17と再走ステージSS19“ルイヒマキ”は連続ジャンプで有名なラリー・フィンランドの名物ステージだ。その最終SS19はステージトップ5タイムを記録したドライバーとマニュファクチャラーにボーナスポイントが与えられる“パワーステージ”となっている。デイ3の合計距離は45.74km、リエゾン(移動区間)を含めた1日の総走行距離は193.05kmだ。