今週末は本来のF1カレンダーなら日本GPが行われるはずだった。しかし新型コロナウイルスの影響で2年連続の中止となり、トルコGPが1週後ろ倒しで開催される。この週末、ホンダはレッドブルの全面協力を得て、1965年にホンダがF1初優勝を果たしたRA272をモチーフとしたカラーリングでトルコGPを戦う。

 日本GPが開催されなかった無念さは今も胸中にあるはずだが、ホンダF1田辺豊治テクニカルディレクターは「いつも以上に気合の入った週末になると思います」と、強い気持ちを述べていた。

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──今週末は、日本GPが行われるはずの週末でした。

田辺豊治テクニカルディレクター(以下、田辺TD):はい。それもあって今回、日本、そして世界中のファンに向け、感謝の意味を込めて白いカラーリングのレッドブルマシンを準備しました。技術的な部分は変わりませんが、本来なら鈴鹿で戦っていたという意味では、気持ち上はいつも以上に気合の入った週末になると思います。

──前回のロシアGPは苦戦が予想されましたが、2位表彰台を射止めました。

田辺TD:中団勢がかなり実力をつけていますので、最後尾スタートは決して楽な状況ではありませんでした。ダメージを最小限に抑えたという意味では、この先6戦、残り4分の1を戦ううえでいい結果だったと思っています。

──今週末の手応えはいかがでしょう。

田辺TD:昨年のトルコGPでは、レッドブルの2台がバックしているのかというようなスタートを見せてしまいました。今年はその反省もあり、レーススタートに関してはいろいろと手を打ってきました。今週末は天候不順と言われていましたが、徐々に雨の可能性が低くなっています。昨年の学習効果も含め、十分準備していくつもりです。

──2022年はパワーユニットの開発は行わないが、組み立てはHRD Sakuraで行うということでした。ただ来季のエンジンはE10燃料を使うと聞いています。その開発も今年いっぱいで終えるのか、あるいはホモロゲーション期限の2月いっぱいまでということなのでしょうか?

田辺TD:2022年に使用するパワーユニット、そして同年の技術規約変更への対応という形で、さくら、ミルトンキーンズで開発を続けています。その期限は、ホモロゲーション対応ということです。なので実質的には2月いっぱいということですね。

──来季以降の開発はなくなるとして、信頼性由来の問題が出てきた場合の対応はどうなるのでしょうか。あくまでレッドブル・パワートレインズのなかで対応するということなのでしょうか?

田辺TD:今回の合意は、あくまで2022年の対応をするということのみです。そのなかで出てくる問題はレッドブル・パワートレインズ主体で対応します。ただレッドブル側の要請に応じて、ホンダが関与する場合もあります。さらにERS、バッテリー系の開発はミルトンキーンズでやってきましたので、その分野に関しては彼らがレッドブル転籍後も対応することになると思います。

──来季の冬のテストはホモロゲーションを挟んで2月下旬、3月上旬になる予定です。その場合のホンダの陣容は?

田辺TD:それに関してもレッドブル・パワートレインズと話し、2022年に2チームがきちんとレースできるように関与していきます。

──今年のメンバーで、2月のバルセロナおよび3月のバーレーンテストに立ち会う可能性があると?

田辺TD:はい。可能性はあります。