10月9〜10日、DTMドイツ・ツーリングカー選手権第8戦がドイツのノリスリンクで行われ、マキシミリアン・ゲーツ(メルセデスAMG・チームHRT/メルセデスAMG GT3)が2連勝を飾り、2021年のDTMタイトルを獲得した。

 ランキング首位で最終ラウンドを迎えたリアム・ローソン(レッドブルAFコルセ/フェラーリ488 GT3 Evo)は、レース1でポイントリードを拡大したものの、レース2ではオープニングラップでランキング2位のケルビン・ファン・デル・リンデ(アプト・スポーツライン/アウディR8 LMS)と接触し、ノーポイントに。その後にも接触があったケルビンも無得点となり、ランキング3位でノリスリンクに挑んだゲーツに逆転タイトルが転がり込んだ。

■メルセデス勢の“チームプレー”もカギに
 9日のレース1で3位に入り、ポイントリードを18点に拡大したローソン。10日のレース2を迎える時点では、ランキング2位にケルビン、さらにレース1優勝のゲーツが2点差で続き、タイトル争いはこの3人に絞られていた。

 レース2予選でローソンはPPを獲得し3ポイントを上乗せする。ケルビンも負けじと2番手に並び、2ポイントを奪取。一方のゲーツは8番手と苦しいスタートポジションとなった。ケルビンとゲーツがタイトルを獲得するためには、勝利が最低条件という状況で、レース2のスタートを迎えた。

 好スタートを決めたローソンに対し、やや出遅れたケルビンが1コーナーで縁石の内側からローソンのインを突くも止まりきれず、両者接触。このはずみでローソンはアウト側にいたニック・キャシディ(アルファタウリ・AFコルセ/フェラーリ488 GT3 Evo)と接触し、アウト側のランオフエリアでウォールに行く手を阻まれたフェラーリの2台は、大きくタイムを失ってしまう。

 ローソンはリスタートを切ったものの、最後尾に。二度のピットイン/アウトを経てレーシングスピードを失った状態で走行を重ねた。

 その後、ケルビンは3番手を走行。背後にゲーツが迫り接近戦となる。ピット作業後には2台が接触し、ケルビンはパンクからスピン。タイトルの権利を失ってしまう。

 ゲーツは終盤、同じメルセデス勢のフィリップ・エリス、そしてトップを独走していたルーカス・アウアーからポジションを譲られる形で首位に浮上。ノーポイントに終わったライバルふたりを後目に優勝を飾り、3ポイント差で2021年のシリーズチャンピオンに輝いた。

 35歳、ドイツ人のゲーツは今年5年ぶりにDTMに参戦。第2戦ラウジッツリンクのレース2で優勝するとその後は着実にポイントを重ね、ノリスリンクで2連勝を飾ったことで、一気にドライバーズ・タイトルを奪う形となった。

 一方、まさかの逆転負けを喫した19歳のローソンは開幕戦モンツァでいきなり優勝という鮮烈デビューを飾ると、第5戦レッドブルリンクで連勝。続くアッセンで連続表彰台を得て、ケルビンから再びランキングリーダーの座を奪い返すと、ホッケンハイムでもリードを広げ圧倒的に優位な立場で最終ラウンドを迎えていたが、1周目の接触ですべてを失ってしまう形となった。

 これで、昨年までのClass1車両から、GT3車両によるレースへと生まれ変わった2021年シーズンのDTMは全イベントが終了。2022年シーズンは、ポルトガルのポルティマオで開幕を迎える予定となっている。