10月17日、WRC世界ラリー選手権第11戦スペインの競技最終日が行われ、トヨタ・ヤリスWRCを投じてシリーズに参戦しているTOYOTA GAZOO Racing WRTは、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組が総合2位でフィニッシュしたほか、セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア組が総合4位、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組がチームメイトに続く総合5位入賞を果たした。

 オールターマック(舗装路)ラリーとして開催された『ラリー・スペイン』のデイ3は、サービスパークが置かれたサロウの西側エリアでふたつステージ、計4本のSS(SS14〜17)で争われた。

 ラリー3日目は朝から曇天が続き、ボーナスポイントが懸かる最終パワーステージでは、スタート後にステージ後半部で雨が降り始める。これにより路面の一部はウエットコンディションとなった。

 そんなWRCスペインの最終日を首位ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)と16.4秒差の総合2番手で迎えたエバンスは、4本のステージを手堅く走行。日が昇る前にスタートしたオープニングステージでは3番手タイムを記録し、ボーナスポイントが懸かるSS17でも3番手タイムを刻み、総合2位でフィニッシュした。

 エバンスとドライバー選手権タイトルを争うオジエは、総合3番手でデイ3をスタートし表彰台獲得を目指したものの、1.2秒差で総合4番手につけていたダニ・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC)に逆転を許し総合4位フィニッシュとなった。
 
 この結果、選手権をリードするオジエとランキング2位につけるエバンスとのポイント差は、戦前の24ポイントから17ポイントに減少した。両名は昨シーズンと同様に、最終戦で雌雄を決することになる。

 また、マニュファクチャラー選手権ではエバンスが総合2位、オジエが総合4位でフィニッシュするとともに、パワーステージでそれぞれ3番手、4番手のタイムを記録しボーナスポイントを加算したことによりトヨタチームは選手権首位の座を守り、同2位ヒュンダイとの差は47ポイントとなっている。なお、最終戦で獲得可能な最大ポイントは52ポイントだ。

 WRカーで初めてラリー・スペインに挑んだロバンペラは総合5位でフィニッシュ。彼もまたパワーステージで5番手に入り、ドライバー選手権に加算されるボーナスの1ポイントを獲得している。一方、TOYOTA GAZOO Racing WRCチャレンジプログラムに参加する勝田貴元は、ポイント獲得こそならなかったものの、SS16で5番手タイムを記録するなど終盤に調子を上げてラリー・スペインを完走した。

 TOYOTA GAZOO Racing WRTのヤリ-マティ・ラトバラ代表は、「最終的に、今週末の我々には期待していたほどの強さがなかった」と今大会を総括した。

「今後のためにも、なぜ思うようにタイムが出なかったのか、どうすればもっと上手く対応できるのかを分析し、学ぶことが重要だ」

「とはいえ、ポジティブな要素もある。まず、3台が何も問題なくトップ5でフィニッシュしたこと」

「また、エルフィン(・エバンス)が総合2位に入ったのは彼にとって良い結果だし、最終戦までドライバーズタイトル争いが続くことになり、チャンピオンシップ全体が盛り上がることになった」

「マニュファクチャラー選手権は今回、私たちにとって有利な結果にはならなかったが、次のモンツァでは両タイトルを華々しく獲得したいと思っている」

 その最終戦ラリー・モンツァは11月19〜21日、イタリア北部に位置する伝統あるモンツァ・サーキットを中心に開催される。2年連続で行われるこのターマックラリーは、開催が予定されていたものの中止となったWRC日本ラウンド『ラリージャパン』の代替イベントだ。2021年のラリー・モンツァは昨年よりも山岳道路の割合が増えているのが特徴となっている。