2021年F1第22戦アブダビGPは、2番手からスタートしたルイス・ハミルトンが首位に立ち、マックス・フェルスタッペンをリードする展開で進んでいった。ところがレース終盤にセーフティカーが出動し、その後のレース再開に向けた手順が大きな話題に。最終ラップにフェルスタッペンがハミルトンをオーバーテイクし、初タイトルをつかんだアブダビGPを無線とともに振り返る。

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 13周目に新品ハードタイヤに履き替えてからも、マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)はルイス・ハミルトン(メルセデス)に追いつけない。32周目には、両者の差は5秒以上に広がっていた。このギャップなら、セーフティカー(SC)が出ても順位逆転の恐れはない。

ピーター・ボニントン:もしセーフティカーで止まることになったら、ミディアムとハードどちらにする?
ハミルトン:どっちもいいね

 このやり取りの直後にハミルトンは最速タイムを叩き出し、さらに差を広げる。フェルスタッペンにまったくつけ入る隙はないように見えた。

 中団グループでは、フレッシュタイヤで背後に迫るバルテリ・ボッタス(メルセデス)を、シャルル・ルクレール(フェラーリ)は抑え続ける。

マルコス・パドロス(→ルクレール):いい仕事をしてるぞ、いい仕事だ

 しかし35周目、ついに抜き返され、9番手に後退した。

 一方、13番手を走るアントニオ・ジョビナッツィがトラブルに見舞われる

ヨーン・ベッカー:シフトを操作するな
ジョビナッツィ:わかった

 36周目、ジョビナッツィがコース脇にマシンを止めた。これでVSCが導入される。ルクレール、フェルスタッペン、セルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)も立て続けに2度目のピットに向かった。ともにハードタイヤだ。首位ハミルトンは、ステイアウトを選択する。