1月7日、FIA世界ラリーレイド選手権(W2RC)開幕戦ダカールラリー2022の“ステージ6”が開催地サウジアラビアの首都リヤドを中心に行われ、バーレーン・レイド・エクストリームのオーランド・テラノバ(BRXハンターT1+)が今大会初のステージ優勝を飾った。

 アルゼンチン出身のベテランドライバーは、リヤドを起点にした全長348kmのループステージの終盤221km以降にスパートをかけ、中盤の120km地点からトップに立っていたナッサー・アル-アティヤ(TOYOTA GAZOO Racing/GRダカールハイラックスT1+)を逆転。同じくステージ後半に順位を上げてきたマティアス・エクストローム(チーム・アウディスポーツ/アウディRS Q e-tron)を従えるかたちで、2015年大会以来となる久々のステージ優勝を味わった。

 トップと1分6秒差のステージ2番手となったエクストロームの43秒後方では、ヤジード・アル・ラジ(オーバードライブ・トヨタ/ハイラックス・オーバードライブ)が同3番手につけた。この結果、競技6日目のステージではプロドライブとアウディ、そしてトヨタという3つのメーカーがトップ3を分け合っている。

 大会初日から総合首位を守り続けるアル-アティヤはステージ終盤に後れをとり、テラノバから6分16秒差となるステージ10番手でのフィニッシュに。彼にとって幸いだったのは、最大のライバルであるセバスチャン・ローブ(バーレーン・レイド・エクストリーム/BRXハンターT1+)がナビゲーションの問題でさらに遅れたことだ。

 元WRC世界ラリー選手権9連覇王者は、21分半のタイムロスによってステージ30番手でフィニッシュ。総合順位でも首位アル-アティヤから50分25秒遅れることとなり、このステージでトップとのギャップを48分54秒差に縮めたアル・ラジに総合2番手のポジションを譲っている。

■ド・ヴィリエールに科された5時間ペナルティが撤回

 そのローブと僅差の総合4番手にはジニエル・ド・ヴィリエール(TOYOTA GAZOO Racing/GRダカールハイラックスT1+)が“復帰”した。彼は競技初日のステージ1Bで起きたライダーとの接触事故によって5分のタイムペナルティを受けた後、翌日のステージ2でもバイクとの接触後に立ち去ったとして5時間のタイムペナルティを受けていたが、レースオフィシャルが当時の状況を詳細に検証した結果、バイクが破壊されたと主張するライダーはド・ヴィリエールが現場に到着するわずか数秒前に転倒していたことが判明した。

 これらの新事実を考慮しレースオフィシャルはトヨタドライバーに科した、ふたつめのより重いペナルティを取り消すことを決定している。これによりド・ヴィリエールはふたたび表彰台争いに加わることとなった。

 四輪部門・市販車クラス9連覇を目指すトヨタ・オートボデーの三浦昂(トヨタ・ランドクルーザー200)は3日ぶりにクラストップフィニッシュを達成した。僚友のロナルド・バソ(トヨタ・ランドクルーザー200)も同2番手でフィニッシュしたが、ステージ内で左前輪のバーストと左後輪のパンクに見舞われてタイムを失い、三浦から2時間28分58秒の後れをとった。それぞれの総合順位は三浦が41番手、バソは45番手だ。
 
 トラック部門の排気量10リットル未満クラスにエントリーしている日野チームスガワラの菅原照仁(日野600ハイブリッド)は、3ステージ連続で部門12番手タイムをマーク。連日更新している総合順位を17番手としてラリー前半戦を終えている。

 二輪部門ではガスガス・ファクトリー・レーシングのダニエル・サンダース(KTM450ラリー・ファクトリー・レプリカ)と、僚友サム・サンダーランド(KTM450ラリー・ファクトリー・レプリカ)がワン・ツー・フィニッシュを飾った。サンダーランドの後方にはマティアス・ウォークナー(レッドブル・KTMファクトリー・レーシング/KTM450ラリー・ファクトリー・レプリカ)が10秒差で続き、このステージ6はKTM勢がトップ3を独占することとなった。

 ラリーの前半戦を終えて、二輪部門の総合トップはサンダーランド。総合2番手につけるウォークナーとのギャップは2分39秒で、この日総合4番手から3番手に順位を上げたサンダースと首位のタイム差は5分35秒となっている。

 前日のステージ5でキャリア初のステージ優勝を飾った、元MotoGPライダーのダニロ・ペトルッチ(テック3KTMファクトリー・レーシング/KTM450ラリー・ファクトリー・レプリカ)は、先頭走者としてスタートを切った直後に転倒するアクシデントに見舞われた。幸い大きな怪我はなく彼はラリーを再開したが、この日はトップから12分遅れの39番手フィニッシュとなった。なお、ペトルッチの転倒は2日連続で、6日はヒトコブラクダとの衝突を避けた際に転倒を喫している。

 1月8日(土)は全行程8000kmにおよぶダカールラリー2022の休息日となるが、各チームはこの間にマシンを整備し9日(日)から再開されるラリー後半戦に備える。その後半戦のオープニングとなる“ステージ7”は首都リヤドからアル・ダワディミへ続く全長702kmのロングステージで、スペシャルステージ(競技区間)の距離は402kmとなっている。