マクラーレンF1チームは、2022年シーズンのF1のレースウイーク中に、NTTインディカー・シリーズに参戦しているパト・オワード(アロウ・マクラーレンSP)に走行時間を与えることを計画している。メキシコ出身で22歳のオワードは、先月アブダビで行われた若手ドライバーテストで素晴らしい初走行を見せた。

 2021年には、マクラーレン・レーシングのCEOであるザク・ブラウンがオワードに対し、インディカーのレースで初優勝を挙げた際にはF1マシンを走行させることを約束していた。オワードは5月にテキサスで初優勝を飾り、その数週間後にはデトロイトで2回目の優勝をチームにもたらした。

 しかしオワードはF1マシンをドライブするという約束の実現まで6カ月近く待たなければならなかった。ようやくヤス・マリーナでMCL35Mのステアリングを握ったオワードは、この経験について後に「10倍クレイジーで常軌を逸している!」と表現した。

 オワードはその後、インディカーからF1へ進出するための2年間の目標を設定していると語った。

「実現のためにはできることをすべてやるよ。F1は最高峰だからね」

 ブラウンは彼が目にしたことに確かに満足し、「彼は我々が求め、期待していたことをすべてやってくれた」と『RACER』誌に語った。

「彼のF1マシンでの初走行は、非常に力強いものだった。大変に速くて勇敢だったが、そのことに我々は驚かなかった。というのも、我々は彼がどのように適応するかということを見ようとしていたからだ。『彼はあるレベルを維持できるか?』『彼のフィードバックはどうか?』といったようなことだ」

「いつもテストデーやルーキーデーが少ないので、F1マシンにドライバーを乗せる時は、意味のあるテストができる誰かを乗せるしかない」

「それは(オワードのインディカー優勝に対する)素晴らしい小さなご褒美だったが、彼がF1マシンを走行させる能力がどれだけあるのかを把握するのも目的だった」

 次のステップは、実際のグランプリにおいて、金曜午前の1時間のフリー走行セッションでマシンを走行させることだろう。ブラウンはそれが2022年のチームの計画となっていることを認めた。

 2022年の新ルールでは、すべてのチームがシーズン中に少なくとも2回のセッションで走行のチャンスをルーキーに与えることになっている。ブラウンによると、誰をどのレースで走らせるのかについては、チームのマネージングディレクターを務めるアンドレアス・ザイドルが最終判断を下すという。

「2022年はFP1を2回(ルーキーに)走らせなければならない。どのドライバーにするかについての提案と検討は、最終的にはアンドレアスの考えが第一だ」

「完全な分析を行う。ルーキーテストはまだあるので、一歩ずつ進むことになるが、非常に良い一歩だ」

「アンドレアスとともに2年間仕事をしているが、私は常に彼の助言と提案に賛成してきた」

 新シーズンは3月20日にバーレーンで開幕するが、同じ日にインディカーは、オワードがシリーズ初優勝を決めた場所であるテキサス・モータースピードウェイに戻ってくる。オワードがフリー走行のチャンスを与えられる可能性が最も高いのは、インディカーのシーズン終了後に開催される、10月のアメリカGPもしくはメキシコGPだろう。