Mスポーツ・フォード・ワールドラリーチームがフランス、ギャップ近くで実施していたWRC世界ラリー選手権開幕戦モンテカルロに向けた事前テストが、12日(水)に発生したクレイグ・ブリーンのクラッシュによって中断された。

 ブリーンとコドライバーのポール・ネイグルが乗り込んだMスポーツの最新WRCマシン『フォード・プーマ・ラリー1』はテスト中にクラッシュを喫し、直後に崖下に転落した。だが、幸いにもふたりのアイルランド人は自力でマシンを降りている。

 2021年シーズンの途中でヒュンダイを離脱し、Mスポーツと複数年契約を結んで2022年のレギュラーシートを獲得したブリーンは今週、4人のドライバーが参加する同チームのテストの中で2番目に新型マシンのステアリングを握った。彼の搭乗以前にはアドリアン・フルモーがプーマ・ラリー1をドライブし、13日(木)はガス・グリーンスミスが、日曜日には現在ダカールラリーを戦っているセバスチャン・ローブが新型マシンに乗り込むる予定だった。

 チーム代表のリチャード・ミルナーによると、Mスポーツチームは今週中にクルマを元に戻すべく作業に取り組んでいるという。

「明らかに、今週のテストを継続するかどうかは、我々のクルマが元に戻った後のコンディション次第だ」とミルナーはWRC公式サイト『WRC.com』に語った。

「私たちは今、クルマを引き上げているところだが、サービスに戻って損傷具合を確認する。今回の事故は理想的とは言い難いが、テストはつねにリスクと隣合わせだ」

「クレイグ(・グリーン)が言ったように、テスト中のクラッシュは13年ぶりだ。ありえないことではない。クレイグにとって幸いだったのは彼が最近、かなりの時間を費やしてクルマに乗っていたことだ。だから、ラリーで彼のパフォーマンスに影響を与える理由は見当たらない」

「我々はこの件について話し合ったが、彼はこのことを忘れてすぐに前に進み出すと確信している」

 ひやりとするクラッシュは右コーナーで起こった。ブリーンが駆るプーマ・ラリー1はまず左フロントがウォールにヒットする。直後、道を横断しイン側の土手に衝突した。この反動でクルマは跳ね返され、アウト側の谷を転げ落ちていった。

 転落したクルマは道から約15メートル下の谷底へ落ちたと推定される。プレシーズンテストで大きなクラッシュを喫したのはブリーンが3人目だ。これ以前にはヒュンダイ・モータースポーツのティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20 Nラリー1)と、TOYOTA GAZOO Racing WRTのエルフィン・エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1)が各メーカーの新型マシンで事故に遭遇している。