1月20日、WRC世界ラリー選手権第1戦モンテカルロがモナコでスタートし、2022年シーズンが開幕した。新しい車両規定が採用される今シーズンに向け、TOYOTA GAZOO Racing WRTはプラグイン・ハイブリッド車両の『トヨタGRヤリス・ラリー1』を開発。今戦では、初日首位となったセバスチャン・オジエ/ベンジャミン・ヴェイラ組をはじめ、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組がこの新型モデルをドライブしている。

 50周年を迎える節目の年に競技車両のハイブリッド化を実現させたWRC。記念すべきオープニングラウンドの舞台は伝統のラリー・モンテカルロだ。

 モナコとフランスにまたがるかたちで開催される今大会は20日、午前中にモナコの北側に広がるフランスの山岳ステージでシェイクダウンが行われ、各社の新規定ハイブリッドラリーカーが初走行した。

 トヨタでは2021年シーズンのチャンピオンとしてカーナンバー1をつけるオジエが、トヨタGRヤリス・ラリー1でベストタイムをマークし、ライバルのひとりであるセバスチャン・ローブ(フォード・プーマ・ラリー1)を挟んでエバンスが3番手となった。

 夕方、カジノ前広場でセレモニアルスタートが行われた後、選手たちはふたたび山岳地帯に向かい2本のナイトステージに挑んでいく。全長15.20kmのSS1は、ステージのほとんどがドライコンディションながら、一部の路面では凍結がみられるなど非常にトリッキーなコンディションとなった。

 そのSS1で、1番手スタートのオジエは後続のライバルに5.4秒差をつけるベストタイムを記録。有名なチュリニ峠を通過する、全長23.25kmのSS2でもベストタイムをマークし、新時代を迎えたWRCの初日を総合首位で走り切っている。

「正直なところ、クルマのフィーリングはあまり良くなかったので、最初のステージで最速だったことに少し驚いた」と語ったオジエ。

「だけど、タイムが良かったから文句はないよ。2本目のステージではクルマのフィーリングが少し良くなった」

 シェイクダウンで3番手タイムを記録したエバンスは、夜のステージとなった両SSでいずれも3番手となり、チームメイトのオジエと11.2秒差の総合3番手につけた。

■ラトバラ代表「トップ3に2台が入ったことを喜びたい」

 ウェールズ人ドライバーは初日の2SS走行後、「今晩のステージ、とくにSS1の走りは自分ではあまり良いと思えなかったのだけど、良い順位でモナコに戻ってくることができたのでうれしく思う」と述べている。

 一方、ロバンペラはSS1での手痛いスピンによりタイムを失い、総合12位で初日を終えることに。また、TOYOTA GAZOO Racing WRT・ネクストジェネレーションから2022年のWRCにフル参戦する勝田貴元は、トヨタGRヤリス・ラリー1にマシントラブルが発生した影響で難しいラリーを強いられ、初日は総合9番手となっている。

「首位に立ち、トップ3に2台が入ったことを喜びたいと思う」と語るのは、TOYOTA GAZOO Racing WRTを率いるヤリ-マティ・ラトバラ代表だ。

「今晩、ステージをスタートするまで自分たちがどの位置にいるのかよくわからなかったが、まずはパフォーマンスが高いレベルにあることが証明されたので良かった。また、激しい競争と、素晴らしい戦いが続いていることは、ラリーにとって良いことだと思う」

「カッレ(・ロバンペラ)にとっては難しいスタートになり、序盤にスピンを喫してしまった。自信を持ち切れない状態で暗闇のステージに臨むのがどんなに難しいことなのか、私には理解できる。明日、明るい時に走ればきっと状況は良くなるはずだ」

 SS3〜SS8が行われるラリー・モンテカルロの競技2日目は、サービスパークの北西エリア、フランス山岳地帯で3本のステージを各2回走行するスケジュールとなっている。このデイ2は日中のサービスが設定されず、早朝にサービスを受けた選手たちは、3本のステージが終了した後、ピュジェ-テニエのタイヤフィッティングゾーンでのタイヤ交換のみで残る3本の再走ステージを走行することになる。計6本のSSの合計距離は97.86kmで今大会最長。リエゾン(移動区間)を含む1日の総走行距離は472.69kmだ。