第2戦スウェーデンから約2カ月という長いインターバルを置いて、WRC世界ラリー選手権第3戦クロアチアが4月21〜24日に行われる。今シーズン最初のフルターマック(舗装路)ラリーの開催に先立ち、最高峰クラスを戦うMスポーツ・フォード、ヒョデ(旧ヒュンダイ)、トヨタの各陣営から今戦『クロアチア・ラリー』に出場するドライバーたちのコメントが発表されている。

 WRCイベントとして初開催された2021年に続き、今季もカレンダー入りを果たしたクロアチア・ラウンド。全ステージがアスファルトで舗装されたコースで争われる同ラリーの特徴は、流れるようなコーナーが続くハイスピードなステージ、ツイスティで道幅の狭いステージ、路面がダーティな農道など、さまざまな道が組み合わされる点にある。また、昨年のイベントではコーナーのインカット走行により泥や砂利が路面に掻き出され、ステージを再走する際は非常に滑りやすいコンディションとなった。

 首都ザグレブの中心部にサービスパークが置かれるラリーは22日(金)にデイ1の8SSが行われ、競技初日は昨年も使われた4本のステージを、午前と午後の各ループで1回ずつ走行する。2日目も4本のステージを各2回走行するが、そのうちのSS11と再走ステージのSS15はザグレブから大きく西に移動し、アドリア海に面したリエカの町の近郊で行われる。

 ラリー最終日の24日(日)はサービスパークの北側で2本のステージを2回ずつ走る。SS17とSS19は今大会で初登場となる新ステージだ。SS18の再走ステージとなる最終SS20は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーに、ボーナスポイントが付与されるパワーステージとなっている。計20本のSSの合計距離は291.84km。リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は1642.18kmだ。

■Mスポーツ・フォードWRT
●クレイグ・ブリーン(#42 フォード・プーマ・ラリー1)/ランキング7位
「クロアチア・ラリーを本当に心待ちにしている。とても楽しめるラリーだからね。僕はターマックラリーを好んでいるから、クロアチアに戻るのは最高だ」

「先週はとても充実したテストができた。マシンのフィーリングはすごく良かったし、すべてに満足できた。ターマック部分がある直近のラリーだったモンテカルロのようなペースが出せるといいね」

「タフなラリーにならなければ素晴らしいイベントになるはずだ。ステージは昨年と似ていて、いくつか新しい場所はあるが、ほとんど同じようなものだ。だから楽しみにしている。チームとして、ともにいい仕事をして多くのポイントを持ち帰ることができるよう願っているよ」

●ガス・グリーンスミス(#44 フォード・プーマ・ラリー1)/ランキング4位
「大部分がドライコンディションで行われたラリー・モンテカルロで、チームがパフォーマンスを発揮した後だから、クロアチアに向かうにあたって大きな自信がある。それはイベント前のテストでも実証されたと思うよ」

「モナコととても似ている路面でスタートしたけれど、マシンはすぐに生き生きと動き出した感じだ。(フォード・プーマ・ラリー1は)ターマックで本当に優れているマシンだからフィーリングはすごく良かった」

「このラリーに臨むのをとてもワクワクしている。長いインターバルがあったから、ラリーを楽しみにしているんだ」

●アドリアン・フルモー(#16 フォード・プーマ・ラリー1)/ランキング18位
「昨年、このクロアチアで初めてWRCカーでのイベントをスタートした。丸1年が経って元の位置に戻ってきたような気分だ。またクロアチアに戻ってこられてうれしいよ。昨年は好結果を出せたところだからね」

「それに、長く続くグラベル(未舗装路)ラリーが控えているその前にアスファルトに戻れるしね。グリップレベルが色々変化するトリッキーなラリーだけど、ステージごとにバラエティに富んでいる最高のラリーなんだ。だから、すごく楽しめると思う」

「シーズン序盤のターマックラリーで、チームは強いパフォーマンスを発揮してくれたから、この後も力強いポジションでラリーに臨みたい。トップカテゴリーのクルマで同じイベントに複数回出場するのは初めてだから、その点でもかなり楽しみにしているんだ」

●ピエール-ルイ・ルーベ(#7 フォード・プーマ・ラリー1)
「クロアチアに戻るとともに、Mスポーツチームに参加できることをとてもうれしく思っている」

「数週間前、ベルギーで事前のテストを行いラリーにも参加したが、そこではすべてがうまくいった。クルマのフィーリングも良かったんだ」

「今週末に行われる(僕たちにとって今季)最初のWRCイベントでは、チームのために全力を尽くしたいと思っている。一歩一歩、競争力を高めるためにベストを尽くすつもりだ。現地で会おう!」

■ヒョンデ・シェル・モビスWRT
●ティエリー・ヌービル(#11 ヒョンデi20 Nラリー1)/ランキング2位
「クロアチア・ラリーはとてもチャレンジングなイベントだ。グリップはかなり低く、ステージの形状もかなり厳しい。ブラインドコーナー、クレスト、ジャンピングポイントにカッティングといった場所が多く、道路はかなりダスティになるだろうし、幅もすごく狭いんだ」

「昨年は天気に恵まれて、コンディションはドライだったが、それでもかなり寒かった。おそらくトリッキーなコンディションになるだろうから、とくにこれらの新マシンでは、ふたたび多くの課題に直面することは間違いない」

「でも、僕はこの路面をとても気分良く走れると感じている。昨年はこのラリーを楽しむことができたから、今年も期待しているよ」

●オット・タナク(#8 ヒョンデi20 Nラリー1)/ランキング11位
「昨年初めてクロアチア・ラリーで戦ったけれど、予想よりも厳しかった。あそこのターマックは(他のラリーと)まったく違っていて、一見良さそうだがグリップレベルがとても低いんだ」

「路面の変化と全体的な道路の特性もあってドライビングがかなり難しくなる。通常ターマックにはそれほどないはずのクレストやジャンピングポイントがたくさんあるんだ」

「2021年の大会ではマネジメントするのが大変だったが、今年はそれよりは、はるかに楽しめるだろう。今の僕たちには経験がありイベントに期待できることが分かっているからね」

●オリバー・ソルベルグ(#2 ヒョンデi20 Nラリー1)/ランキング10位
「昨年のクロアチアラリーは素晴らしいイベントだったようだね。初めてクロアチアへ行くので、とてもエキサイトしている。美しい国だし、素晴らしいターマックラリーになると思うよ」

「一方ですごくトリッキーだということは分かっている。路面はあまりグリップしないが、個人的には少し滑りやすいターマックが好きだから、そのほうがうれしいよ」

「チームメイトたちのようにあそこで走行したことがないから、イベントに対してどれだけ期待を持てるか難しいところだ。僕にとってはペースを出すよりも、多くの経験を積むことが重要になるだろう。とにかく楽しみながら走ってみて、結果がどうなるか見てみるよ」

■TOYOTA GAZOO Racing WRT
●エルフィン・エバンス(#33 トヨタGRヤリス・ラリー1)/ランキング13位
「前回のラリーが終わってからかなり長いブレイクがあったので、クルマに戻ってテストを行ない、クロアチアに向けて準備をすることがうれしく感じられる」

「今年の序盤は自分が望んでいたようなスタートにならなかったので、前を向いてこれからのラリーでパフォーマンスを発揮することに集中する必要がある。クロアチアは決して簡単なラリーではないが、昨年はいい戦いができたので、今年も力強い走りができると思っているんだ」

「昨年の出場で学んだことがいくつかあるので、今年はさまざまなコンディションに対応できるようなクルマに仕上げている。テストでは、実際のラリーと同じような滑りやすい路面を走行ししたが、オプションをいくつか試す上では良い走行条件だったよ」

●カッレ・ロバンペラ(#69 トヨタGRヤリス・ラリー1)/ランキング首位
「クロアチアに向けて、ふたたび走り始める瞬間を待ち望んでいたし、そのように思うことができるのはいい兆候だ。開幕してからまだ2戦しか終了していないが、シーズン序盤にポイントを多く獲得できたのはうれしいことだ」

「去年もチャンピオンシップをリードしてクロアチアに臨んだけど、今回はもっといい結果を残したいと思っている」

「去年は(SS1でクラッシュ、リタイアとなったため)大部分のステージを経験することができなかった。だから、大きなチャレンジになると思うけど、ライバルよりも経験が少ない状況での戦いはこれまでに経験してきているので、ベストを尽くして戦いたいと思う。テストでの感触はポジティブだったし、クルマは大きく進化したから、ラリー本番でもうまくいくことを願っている」

●エサペッカ・ラッピ(#4 トヨタGRヤリス・ラリー1)/ランキング8位
「クルマをシェアする、セブ(セバスチャン・オジエ)と交代するかたちで出場したスウェーデンは、素晴らしいシーズンのスタートになった。これで自信を持つことができたと思いたいが、(第2戦は)よく知っている雪道でのラリーだったし、スウェーデンに関しては比較的楽に戦うことができたと思う」

「一方、クロアチアは自分にとって完全に新しいラリーとなるが、どのような戦いができるのか楽しみでもある。テストでは、クルマはとてもいいフィーリングだったよ」

「ターマックを走るのは本当に久しぶりだったけど、グリップは信じられないくらい高く、非常に印象的だった。また、ハイブリッドブーストによるパワーがいかにすごいかもよくわかった」

「クロアチアの道は、フィンランドのように多くの丘やジャンプがあるなど独特なターマックで、とても楽しめるものだった。また、路面には多くのグラベルが掻き出されるが、そのような路面に対してもうまく対応したいと思っているんだ」