フェラーリは4月19日、ブランド最新モデルとなる2シーター・ベルリネッタ・スパイダー『フェラーリ296 GTS』を発表した。

 296 GTSは、次期フェラーリGT3カーのベース車である『296 GTB』のスパイダー・バージョンだ。心臓部にはクーペモデルでデビューした、最高出力663PSを放つ新型V6エンジンと122kW(約167PS)を発揮する電気モーターを組み合わせたハイブリッド・パワートレインが組み込まれている。

 IHI製ターボチャージャーを備える排気量2992ccの120°V6ターボエンジンと、7.45kWhの容量を備えるバッテリー、リヤに搭載されるMGU-Kによって構成されるプラグイン・ハイブリッドシステムの最高出力はクラストップの830PSに上る。

 また、最大トルクは740Nmとなり、このうちモーターで発生する最大トルクは以前の仕様と比べて20%増加した315Nmとなった。あわせて、電力のみで走行するeDriveモードで25kmの航続距離を実現している。

 296 GTSはそのコンパクトな体躯と革新的なダイナミック制御システムの導入、さらに徹底的に磨き抜かれた空力によって操作に対する驚異的な敏捷性と応答性が確保された。

 スポーティーな波打つデザインとコンパクトなボディサイズは、ユニークでモダンなフォルムを視覚的に印象づけているが、これは1963年に登場した『フェラーリ250LM』などフェラーリの名車を巧みに参照して生み出されたもの。シンプルさと機能性の完璧な融合を実現した造形となっている。

 ファラーリが抜群の快適性を保証するリトラクタブル・ハードトップ(RHT)は、ルーフを格納すると流線型のスポーティーな印象となり、ルーフを閉じたシルエットは296 GTBと酷似する。この軽量RHTは、45km/hまでは走行中でも動作し、わずか14秒で開閉が可能となっている。

■高性能モデルの“アセットフィオラノ”を設定

 イタリアの高級スポーツカーブランドは、クルマの究極のパワーとパフォーマンスを最大限に活用したいオーナーのために、最新スパイダー『296 GTS』にAssetto Fiorano(アセットフィオラノ)パッケージを用意した。

 パフォーマンスのために一切の妥協を排し、大幅な軽量化やエアロパーツが駆使された高性能パッケージの主な装備には、GTレースから生まれサーキット走行に最適化された特別なアジャスタブル・マルチマチック・ショックアブゾーバーや、フロントバンパーに装着すると10kgのダウンフォースを上乗せするカーボンファイバー製ハイダウンフォース・パーツが挙げられる。また、カーボンファイバーなどの軽量素材がキャビンとエクステリアに幅広く使用されているのも特長だ。

 アセットフィオラノ・パッケージは単にパーツを変更するだけに留まらず、ドアパネルなど標準仕様の基本構造を再設計する必要が生じるコンポーネントもあり、全体で8kgの軽量化を実現した。

 なお、同パッケージでは『フェラーリ250LM』からインスピレーションされたスペシャル・リバリーをオーダーすることが可能となっている。この限定カラーは、フロントの両端から始まり、中央のグリルを包んでその外周を縁取り、ボンネットへと続いてハンマーのモチーフを形成。さらに縦に伸びて、RHTとトノカバー、リヤ・スポイラーまで続く。この他、同パッケージのみでオーダーが可能なものとして、ミシュランの高性能タイヤ『パイロット・スポーツ・カップ2R』が設定されている。

■フェラーリ296 GTS主要諸元
パワートレインタイプ120°V6ターボ、ドライサンプ総排気量2992 cm3ボア・ストローク88mm×82mm最高出力(ICE)ICE* 663cv最高出力(ハイブリッドシステム)610kW(830cv)/8000:最大トルク740Nm/6250rpm最高許容回転数8500rpm圧縮比9.4:1高電圧バッテリー容量7.45kWhサイズ&重量全長4565mm全幅1958mm全高1191mmホイールベース2600mmフロント・トレッド1665mmリヤ・トレッド1632mm乾燥重量1540kg乾燥パワーウエイトレシオ1.86kg/cv重量配分40.5%フロント/59.5%リアリヤベンチ容量49L燃料タンク容量65Lタイヤ&ホイールフロント245/35 ZR 20 J9.0リア305/35 ZR 20 J11.0ブレーキフロント398×223×38mmリア360×233×32mmトランスミッション&ギアボックス8速F1 DCTパフォーマンス最高速度>330km/h0-100km/h2.9秒0-200km/h7.6秒200-0km/h107mフィオラノラップタイム1分21秒80