ポルシェとアウディが2026年からF1世界選手権に参戦することを決めたと、フォルクスワーゲングループのCEOが月曜に発言した。

 この数カ月、ポルシェとアウディが、F1に次世代パワーユニット(PU)が導入される2026年に向けてF1に新規参入することを計画しているとうわさされ、4月にはフォルクスワーゲングループがその計画があることを認める声明を発表した。

 そして今週、フォルクスワーゲングループCEOヘルベルト・ディースが、両ブランドがF1参戦を決意したと発言した。同社のYouTubeチャンネルを通して、ディースCEOは、「我々のプレミアムブランドがF1に参戦することを決定した。そう申し上げることができる。彼らは我々の完全なサポートを受けている」と述べた。

 さらにディースCEOは、「フォルクスワーゲンは、我々自身のブランドではF1に参入しない。なぜなら我々のブランドにとって適切なカテゴリーではないからだ。フォルクスワーゲンブランドで参入することはない」と付け加えた。

 当然のことながら、ポルシェとアウディの新規参入は、F1とFIAにとっては素晴らしいニュースだ。一方で、既存マニュファクチャラーのメルセデス、フェラーリ、ルノーには懸念をもたらしている。ポルシェとアウディは、2026年の新テクニカルレギュレーションの詳細が決定してから、それを踏まえて、参戦するかどうか決断するものと考えられていた。

 しかしフォルクスワーゲングループが早期に参戦を表明したことで、彼らはすでにF1とFIAから、参戦初年度から競争力を発揮するために不可欠ないくつかの分野(たとえば支出額、ダイナモの使用など)について、有利な条件を保証されているのではないか、というのが既存マニュファクチャラーにとっての懸念である。今後、2026年新テクニカルレギュレーションについての協議が続けられていくものの、すでにいくつかの条件が確定してしまっているのかもしれないというのは、彼らにとって大きな問題だ。

 これまでの報道では、ポルシェはレッドブルのパワーユニット(PU)部門と提携して参戦、アウディは既存チームを買収してワークス参戦をそれぞれ目指しているとされてきた。

 両ブランドがどのような形でF1に参入するかについて、ディースCEOは、ポルシェについては、「彼らのプランの方が(アウディ)より具体的だ」と発言した。つまり、ポルシェとレッドブルの提携は確定しつつあるということかもしれない。

 次戦マイアミGPの週末、F1、FIA、全エンジンマニュファクチャラーの会合が予定されている。それを機に、レッドブルとポルシェのパートナーシップ契約の詳細がより明らかになる可能性がある。

 一方アウディについてディースCEOは、まだこれから決定しなければならないことが残されていると示唆した。アウディはマクラーレンの買収を希望していたが、交渉は決裂したようで、現在はウイリアムズ、ザウバー(アルファロメオ)、アストンマーティンと交渉しているといわれる。アウディは、買収のコストと、買収するチームを優勝できる状況に持っていくために必要な投資額について検討した上で、最終決定を下すことになるだろう。