ハースのミック・シューマッハーは、カルロス・サインツがフェラーリとの契約を延長したニュースについて、そのことが近い将来のキャリアの見通しに影響を与えることはほどんどないと主張している。

 FDA(フェラーリドライバーアカデミー)のメンバーであるシューマッハーは、ハースF1チームでの見習い期間を終えた後はいずれフェラーリへ昇格するとみられている。しかしサインツがフェラーリとの契約を少なくとも2024年まで延長し、チームメイトのシャルル・ルクレールもすでにチームと長期契約を締結していることから、今のところシューマッハーの行く手は阻まれているようだ。

 サインツの新契約についての感想を尋ねられたシューマッハーは、「フェラーリにとって明らかに前進だ」と答えた。

「カルロスは昨年、言うまでもなく素晴らしいシーズンを過ごしたし、今年もとても優れたレースをしてきた」

「彼らにはふたりの最高のドライバーがいる。だから明らかなことだった」

「僕にとってはそれほど変わることはない。僕の仕事は今ここでベストを尽くすことだからね。つまりハースでということだ」

 アルファタウリF1のチーム代表であるフランツ・トストは最近、シューマッハーはフェラーリのようなトップチームの環境に足を踏み入れる前に、小規模チームで少なくとも3年は経験を積むべきだとコメントした。

「今日、F1は大変に複雑なものになっている」とトストは語った。「ドライバーは、トップレベルで走行するために3年は学ぶ必要がある」

 フェラーリF1のチーム代表を務めるマッティア・ビノットは、サインツとの話し合いは冬の間に始まり、交渉の過程で他の誰とも話をしたことはないと述べた。

「昨年のカルロスは非常によくやっていた。チームに溶け込み、強力なドライバーとなった」

「我々にとって、将来を見据えて確かな基盤を作ろうとするうえで、シーズンのあの時期に契約を更新することが重要だった。今では2024年の終わりまで、素晴らしいラインアップに期待できることが分かっている」

 サインツの新契約のニュースは、パドックで好意的に受け止められた。元フェラーリのドライバーであるフェルナンド・アロンソ(現アルピーヌ)は次のように語った。

「彼らは彼と続けていくといういい選択をしたと思う」

「今の彼らには最速のマシンがあるから、カルロスがあのマシンにあと数年乗ることができるのはいいことだ。それに新しいレギュレーションのこともあるから、非常に競争力のあるパッケージを維持するべきだ」

 一方のシューマッハー自身は、ハースでより強力になったマシンの恩恵を受けている。チームがポイントを獲得できなかった2021年とは対照的に、VF-22は最初からポイントを争い、トップ10フィニッシュを果たしているのだ。

 だがシューマッハーは開幕からポイントを逃している。バーレーンでは11位だったが、サウジアラビアでは予選で大きなクラッシュをしたために、レースを欠場せざるを得なかった。

 その後オーストラリアに間に合うように態勢は完全に整えられた。エミリア・ロマーニャGPでは10番グリッドからスタートしたシューマッハーだったが、オープニングラップでスピンを喫し、実力を反映した結果とは言えない17位でレースを終えた。

「残念ながら僕は始まってすぐ順位を落としてしまい、そこから挽回しなければならなかった」とシューマッハーは語り、DRSを狙う長い車列のなかで動きが取れなかったことを嘆いた。

「とても難しいものだった。ウイリアムズ勢がストレートでとても速くて、彼らを追い抜くチャンスがなかった。もっとペースを発揮できると期待していた。とても残念だったが、いつだって学んでいくんだ。前を向いて、次はもっといいレースをするよ」