フェラーリのチーム代表であるマッティア・ビノットは、チームがF1第5戦マイアミGPにおける2位と3位の結果にもはや満足していないことは“進歩”の明らかな兆候だと述べている。

 マイアミGPの予選でシャルル・ルクレールとカルロス・サインツはフロントロウを独占したが、これはフェラーリにとって2019年のメキシコGP以来のことだった。

 だがポールポジションのルクレールはレース序盤こそ首位を守っていたが、最終的にタイトル争いのライバルであるマックス・フェルスタッペン(レッドブル)に追い抜かれ、フェルスタッペンは今シーズン3勝目を飾った。

「確かに、2台のマシンがフロントロウからスタートしたら、さらにいい結果、そして優勝を期待するものだ」とビノットは『F1 TV』に語った。

「我々が落胆したのは間違いないが、その理由が2位と3位だったからというのはすごいことだろう。つまりチームとドライバー、そしてフェラーリの誰もが、もはや2位と3位では満足しないということだ。これは進歩だと思う」

 フェルスタッペンのマイアミでの堂々たる勝利は、レッドブルのRB18が今はフェラーリのF1-75よりも優位に立っているもうひとつの兆候だ。レッドブルが2022年マシンに複数のアップデートを加えたことが部分的なアドバンテージとなった。

 フェラーリはこれまでのところ、1億4000万ドル(約182億円)の予算制限を守るために開発プログラムを慎重に進めているため、限られたアップグレードしか行っていない。ビノットは、レッドブルの開発フェーズと支出のペースが、フェラーリのプログラムに比べると早く減速することになり、シーズン後半にフェラーリにアドバンテージができると考えている。

「シーズン開幕当初からレッドブルが彼らのマシンを改善し、アップグレードを投入してきたのは事実だ」とビノットは説明した。

「この2戦を見ると、彼らは我々より1周あたりコンマ数秒は速かったかもしれない」

「ペースを維持するために、開発の実施とアップグレードの投入が必要であることは間違いない」

「予算制限があるので、ある段階でレッドブルが開発を止めることを期待している。そうならなければ、彼らがどうやりくりしているのか私は理解できないだろう」

 予想通り、ビノットはフェラーリが来週のスペインGPに向けて、アップグレードパッケージを持ち込むつもりだと認めた。アップグレードによる効率化によって、ライバルのレッドブルに追いつく助けになることを期待しているという。

「今後のレースでは、アップグレードを投入することで、少なくとも我々の方ができる限りのマシン開発を行う番になるだろう」

「バルセロナで我々にとって重要なパッケージを投入することになっても驚きではないと思う。いつものように、導入するパッケージが期待通りの働きをすることを願っているし、そうなれば素晴らしいことだ。レッドブルとの間に現在広がっている差を埋めるためにね」

 フェラーリはスペインで本格的な開発を始動するが、ビノットはフェラーリの慎重なアップグレードスケジュールの大部分は、チームの財政的制約によって決められたことを明らかにした。

「毎回のレースでアップグレードを投入するための予算はない」とビノットは語った。「それほどに単純なことだ」

「能力不足のせいではなく、予算制限のためだ。とにかく我々は、適切と考えられるタイミングと支出による開発に集中する必要がある」