5月15日、イタリアのイモラでヨーロピアン・ル・マン・シリーズ(ELMS)第2戦決勝が行われ、2度のドライブスルー・ペナルティを受けながらもプレマ・レーシングの9号車オレカ07・ギブソン(ロレンツォ・コロンボ/ルイ・デレトラズ/フェルディナンド・ハプスブルク)が優勝を飾った。

 4月の開幕戦ル・キャステレ(ポール・リカール)に続くELMSは、イモラを舞台にした4時間レース。全車オレカ07・ギブソンで争われるLMP2クラスには17台、LMP3クラスは13台、LMGTEクラスには12台と、今回も42台の車両がエントリーした。

 14日の予選でポールポジションを獲得したのは、アレッシオ・ロベラがアタックしたAFコルセ88号車。2番手にTDSレーシングの31号車、3番手にプレマ・レーシングと続いていた。

 決勝では2番手TDSがピットスタートとなる。オレカのスタートドライバーを務めたコロンボは、ポールポジションからスタートしたAFコルセのフランソワ・ペロードをオーバーテイクして1コーナーに進入、レースをリードした。

 しかしレースコントロールは、コロンボがスタートライン手前で進路を変更し、スタート手順を遵守しなかったとして、1度目のドライブスルー・ペナルティを科した。

 だが、他のLMP2マシンが最初のルーティン・ピットを行うタイミングでドライブスルー・ペナルティを消化したコロンボは、トップをキープすることに成功する。

 コロンボはその後ルーティン・ピットが必要となるが、ここでトサでの接触により、最初のフルコースイエローが導入。この間にピット作業を行ったプレマ9号車は、大幅にタイムを稼ぐことに成功する。

 その後プレマ9号車は、ドライブスルー時にピット出口のホワイトラインをカットしたとの判定が下り、2度目のドライブスルー・ペナルティを受ける。これで結局、首位を明け渡すこととなった。

 これにより、4番手スタートだったクール・レーシング37号車と5番手スタートだったパニス・レーシング65号車がトップ争いを展開することに。当初はクール・レーシングがリードしていたが、ジュリアン・カナルの序盤のスピンから挽回してきた65号車のヨブ・バン・ウィタートが、3時間目の一連のピットストップを経てトップに立ち、37号車のイーフェイ・イェは2番手に転落した。

 終盤、ストップ車両のため導入されたフルコースイエローの直後、イェはバン・ウィタートのインを突いて、トップへと浮上する。その直後、両者は最後のピットストップを行うと、実質的なリードを保ったクール・レーシングが、チェッカーに向けレースをコントロールしたかに見えた。

 しかしレース残り26分、タンブレロでミュルナー・モータースポーツ21号車のトマ・ローランがデュケイン・チーム30号車のリチャード・ブラッドレーをオーバーテイクしようとした際に失敗し、ローランはグラベルへ。またしてもフルコースイエロー導入となる。

 このとき、クール・レーシングの約50秒前となる暫定トップを走行していたのがプレマ9号車のデレトラズで、さらに暫定2番手にユナイテッド・オートスポーツ22号車のトム・ギャンブルが続いていた。この2台はこのイエローのタイミングで最終ピットストップを行うと、トップと2番手をキープしたままコースに復帰することに成功。その後再開されたレースでも、順位は変わらなかった。

 この結果、2度のペナルティを受けながらも、ルーティンピットのうち2回をイエローのタイミングに合わせることができたプレマ9号車が開幕戦に続き2連勝をマーク。ユナイテッド22号車が2位、クール・レーシング37号車が3位、パニス・レーシング65号車が4位という結果となった。

 LMP3クラスでは、ユナイテッド・オートスポーツ3号車リジェJS P320・ニッサン(ケイ・バン・ベルロ/アンドリュー・ベントレー)が圧倒的な勝利を収めた。

 3号車は2時間目にクラストップに立つと、最終的にはクール・レーシング27号車リジェに1周の差をつけて優勝を飾った。3位には、クール・レーシングのもう1台、17号車リジェが入っている。

■GTEではアストンマーティンがワン・ツー
 フェラーリ、ポルシェ、アストンマーティンのGTE車両により争われたLMGTEクラスでは、オマーン・レーシング・ウィズ・TFスポーツの69号車アストンマーティン・バンテージAMR(アーマッド・アル・ハーティ/マルコ・ソーレンセン/サム・デ・ハーン)が、オープニングスティントでアル・ハーティが見せた圧倒的な走りにより、クラス優勝を遂げた。

 アル・ハーティからバトンを受けたデ・ハーンは、ジョニー・アダムのドライブするチームメイトの95号車アストンマーティンに追いつかれ、先行を許す。

 しかし、95号車がピットに入ってヘンリック・チャベスに交代すると、再び69号車がリードを取り戻した。その後はソーレンセンがチェッカーまでリードを保ち、69号車、95号車の順で、オマーン・レーシングのアストンマーティンによるワン・ツー・フィニッシュ達成となった。

 ケッセル・レーシングの57号車フェラーリ488 GTE Evo(木村武史/フレデリック・シャンドルフ/ミケル・イェンセン)はクラス3位でチェッカーを受け、暫定表彰式にも登壇したが、レース後の車検でリヤディフューザーが規則に適合していないと判断され、失格となった。

 これにより、スピリット・オブ・レース55号車フェラーリが3位へと繰り上がっている。

 次戦ELMSは7月3日、同じくイタリアのモンツァで開催される。
■ELMS第2戦イモラ4時間レース