6月5日、2022シーズンのWRC世界ラリー選手権第5戦『ラリー・イタリア・サルディニア』の最終日デイ4がサルディニア島北部で行われ、TOYOTA GAZOO Racing WRTは、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(トヨタGRヤリス・ラリー1)が総合5位でフィニッシュしてドライバー選手権首位の座を守るとともに、選手権2位のライバルに対するリードを拡げた。

 前日までにデイリタイアとなったチームメイトのエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(トヨタGRヤリス・ラリー1)は総合40位、エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(トヨタGRヤリス・ラリー1)は総合44位でラリーを終えた一方、サテライトチームのTOYOTA GAZOO Racing WRTネクストジェネレーションから参戦した勝田貴元/アーロン・ジョンストン組は、ロバンペラに次ぐ総合6位入賞を果たしている。

 第5戦イタリアの競技最終日は、サルディニア島西海岸アルゲーロのサービスパークを起点に、島の北部で2本のグラベル(未舗装路)ステージを各2回走行、計4本のSSで争われた。このデイ4では曇り空が広がり小雨がぱらつくこともあったものの、全体的にはドライコンディションでの戦いになっている。

 総合5番手でデイ4を迎えたロバンペラは、4番手のライバルと51.4秒の差があり走行距離が短い最終日に自力でさらにポジションを上げるのは難しい状況だった。そのため、選手権リーダーである彼はボーナスポイントが獲得できる“パワーステージ”に狙いを定め、他の多くのドライバーと同じようにそこまでの3本のステージはタイヤを温存する作戦を採る。

 迎えた最終のパワーステージ(SS21)でロバンペラは2番手タイムを記録。総合5位入賞の10ポイントにボーナスの4ポイントを加え、ドライバー選手権におけるリードを、46ポイントから55ポイントへに拡げることに成功した。また、チームはその差を39ポイントに縮められたものの、マニュファクチャラー選手権首位の座を守っている。

 このパワーステージでは、メカニックによって修理されたクルマで再出走したエバンスがステージ3番手タイムで3ポイントを、ラッピが同4番手タイムで2ポイントをボーナスポイントとして獲得した。また、総合6位で入賞を果たした勝田もステージ5番手タイムでボーナスの1ポイントを獲得してみせた。

■リンドストローム「まだ取り組むべき点があることを発見した」

 ラリー・イタリア・サルディニアの全日程を終えて、ヤリ-マティ・ラトバラ代表の留守を預かったTGR WRTのスポーティング・ディレクター、カイ・リンドストロームは次のように語った。

「我々はすべてのラリーに勝つために出場しているが、今回は非常に困難な週末となり、その目的を達成することができなかった」

「それでも、マニュファクチャラー選手権では依然首位だし、ドライバー選手権ではカッレ(・ロバンペラ)がリードをさらに広げた。タイトルを獲得するためにはすべてのラリーで勝つ必要はなく、カッレは出走順が一番だったにも関わらず素晴らしいパフォーマンスを発揮してくれたと思う」

「序盤にエルフィン(・エバンス)とエサペッカ(・ラッピ)に起きてしまったことは残念だが、それもラリーの一部だ」

「新しいレギュレーションが施行された今年は、非常に良いシーズンのスタートを切ることができたが、今回のラフなコンディションで、まだ取り組むべき点があることを発見した。改善する余地がまだあり、次のイベントでクルマがさらに良くなる可能性があるということが分かったのは良いことだ」

 サルディニアで今シーズン初めて表彰台を逃す結果となったTGR WRTがリベンジを期すWRCの次戦は、6月23日から26日にかけて、アフリカのケニアで行われる第6戦『サファリ・ラリー・ケニア』だ。昨年、この伝統のラリーは2002年大会以来19年ぶりにWRCイベントとして開催され、最終日まで勝田と首位を争ったセバスチャン・オジエが優勝。勝田がキャリアベストリザルトとなる総合2位を獲得し、ヤリスWRCがワン・ツー・フィニッシュを飾っている。

 サファリ・ラリーのステージは過去2戦と同じくグラベルで、非常に高速な区間と、石や岩が多くある荒れた区間の両方があり、雨が降ると路面はぬかるみ非常に滑りやすくなるのが特徴だ。