6月5日、2022年MotoGP第9戦カタルーニャGP MotoGPクラスの決勝がスペインのバルセロナ・カタロニア・サーキットで行われ、アレイシ・エスパルガロ(アプリリア・レーシング)は2番手を走行中に最終ラップをチェッカーだと勘違いしスローダウン。レースに戻ったが5位に終わり、惜しくも5戦連続表彰台獲得を逃してしまった。

 第9戦カタルーニャGPはアレイシの母国グランプリということもあり、意気込みを見せていた。また、2018年のカタルーニャGP前に生まれた双子の娘が当時心臓の手術を行っており、その際に担当したドクターに感謝してピンクのスペシャルヘルメットを使用した。

 そんな彼は初日を総合トップで終えると、2日目はオールタイムラップ・レコードも更新しFP3とFP4ともにトップに立ち、好調さを示していた。予選でもその速さは健在で、FP3で自身が記録したオールタイムラップ・レコードを再び更新してポールポジションを獲得した。

 予選後に「ポール・トゥ・ウインは十分にある」と語っていたアレイシ・エスパルガロは、気合い十分で決勝レースに挑んだ。スタートではファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)にホールショットを奪われ、ひとつポジションダウンしてレースを進めた。序盤から中盤にプリマ・プラマック・レーシングの2台、ホルヘ・マルティンとヨハン・ザルコが迫り、3台抜きつ抜かれつで終盤まで順位が目まぐるしく入れ替わる争いをレースを展開していた。

 2番手をキープしていたアレイシ・エスパルガロに仕掛けるマルティンと、背後に迫ってきたザルコの2位争いが最後までもつれるかと思いきや、アレイシ・エスパルガロは最終ラップに入ったところで突然スローダウンし、手を振り始めた。レースが終了したと勘違いしてスロットルを緩めてしまい、すぐにミスに気づいてレースに復帰するが、5位で終えることとなってしまった。

 レース後にピットに戻ったアレイシは悔やんで涙を見せており、そこにドルナスポーツの最高経営責任者のカルメロ・エスペレータなどが励ましに駆けつけていた。

 その後、アレイシ・エスパルガロは「チームに謝罪する以外、言うべきことはあまりない。ここバルセロナ(カタルーニャ)では、事実上、完璧な週末を過ごすことができたのに、僕のミスだった。誤解していたんだ」と以下のように説明した。

「僕らのガレージは最終コーナーにとても近いところにあり残り周回数を見る余裕はなく完全に集中していた。ピットボードで『+0.6』とマルティンがどのくらい後ろにいるのかだけを見ていた。だから、周回数はトラックタワーで確認して『L0』と表示されていたから、それで最終ラップだと思ったんだ」

「バルセロナでは最後の周回が『L1』ではなく『L0』であることを思い出せなかった。チェッカーフラッグが振られていないことにも気づけなかったんだ。それでストレートでスロットルをゆるめてしまった。(2位から5位になり)9ポイント失ったから申し訳ない」

「大画面で、マッシモ・リボラが頭に手を置いているのを見て、エンジンを壊したと思っていると自動的に理解した。同時にライダーが一生懸命走っているのを見たから(レース中だと気づいて)順位を回復しようと走り出した」

「レース序盤はもっとプッシュできたかもしれないが、タイヤの摩耗が気になったし、ファビオとの差を埋めるのは決して簡単なことではないんだ。でも世界選手権で彼に勝ちたいのなら、こんなミスは許されないんだ」