6月9日、フランス、ル・マンのサルト・サーキットにおいて、WEC世界耐久選手権第3戦/第90回ル・マン24時間レースの決勝スターティンググリッド上位を決める“ハイパーポール”のセッションが行われ、最高峰ハイパーカークラスに2台のGR010ハイブリッドを送り込むトヨタGAZOO Racing(TGR)は、8号車がポールポジションを獲得。7号車が2番手に続き、フロントロウから決勝スタートを迎えることとなった。

 セバスチャン・ブエミ、平川亮とともに8号車をドライブするブレンドン・ハートレーは、トヨタにとっては6年連続、そして彼自身にとっては初めてとなるル・マンでのポールポジションを獲得。マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスとともに2021年のル・マンを制している7号車の小林可夢偉は、ル・マン史上最多記録に並ぶ5度目のポール獲得を目指してアタックしたが、8号車から0.420秒おくれの2番手となった。

 なお、トヨタはこれによりル・マンでのポールポジション獲得記録を、アウディに並ぶ歴代2位タイの『8』へと伸ばしている。

 ハイパーポールでグリッドを争う一方、チームは決勝に向けた準備作業も進めた。可夢偉が最速タイムをマークしたFP3では、電装系のトラブルに見舞われた8号車が出遅れたが、ハイパーポール後のFP4ではトラブルなく2時間のナイトセッションを終えた。FP4ではロペスが最速タイムを記録している。

 このあとル・マンは10日にドライバーズパレードなどが行われたあと、11日にウォームアップ走行、そして決勝のスタートが切られる。

 ハイパーポールでアタックを担当した、TGRのふたりのドライバーのコメントは以下のとおり。

■ブレンドン・ハートレー(8号車)
「ポールを獲得できたラップは、信じられないような感覚だった。ここル・マンで僕にとって初めてのポールポジションを獲得できて本当に嬉しい。この素晴らしいGR010ハイブリッドを用意してくれたチームと、最高の時間を過ごさせてくれたチームメイトに感謝する」

「もちろんプレッシャーもあった。特にラスト1周前のラップでコース上のトラフィックに引っかかってしまったため、ラストラップで決めなくてはならなかった。それだけに、フィニッシュラインを越え、結果を目にした瞬間の感覚は言葉にできない」

「ポールポジション連続獲得記録を途絶えさせることになってしまい、可夢偉には申し訳ないが、彼にはまだこれからもチャンスがある」

「決勝レースへ向けて気持ちを切り替える必要があるが、いまはこの最高の気分をじっくり味わいたいと思う」

■小林可夢偉(チーム代表兼7号車ドライバー)
「私自身、そして、7号車にとっては少し悔しい結果ですが、ブレンドンのアタックは素晴らしかったです。彼と8号車のポールポジション獲得という素晴らしい結果を嬉しく思います。彼らはル・マンに入ってから早い段階でトラブルに見舞われましたが、クルーが懸命の作業でこの問題を克服し、ポールポジションという結果に結びつけました」

「私自身も全力を尽くしてアタックしましたが、コース上のトラフィックにより、タイムを出し切れませんでした。とは言え、こういったことが起きるのも予選です」

「明日の決勝では、我々TGRがワン・ツーで並んで最前列グリッドからスタートできるのは嬉しいことですし、また、好位置からのスタートになるので、パフォーマンスにも自信があります」

「ハイパーカークラスのライバルとの争いは本当に僅差なので、決勝でもエキサイティングなバトルができると楽しみにしています。もちろん、決勝レースはとても長く、車両信頼性こそがもっとも重要な要素となります。目標は優勝です」