FIA-F2選手権のスプリントレースの終盤に発生したクラッシュによってダメージを負ったコースサイドの衝撃吸収バリアを修復した土曜日のF1第8戦アゼルバイジャンGP。その直後に控えていたフリー走行3回目は15分遅れてスタートし、予定よりも15分遅れて終了したため、予選はレギュレーションにしたがって、15分遅れで開始された。

 前戦モナコGPの予選ではQ1でガードレールに接触して赤旗を出すきっかけを作った角田裕毅(アルファタウリ)。しかし、このアゼルバイジャンGPでQ1に赤旗を出したのは、アストンマーティンのランス・ストロールだった。

 そのストロールの直後にいた角田は、間一髪で事故に巻き込まれずに済んだが、このタイミングでの赤旗は状況としては最悪のタイミングだった。というのも、ストロールの直後にいた角田はニュータイヤを履いてアタック中だったからだ。

 しかし、赤旗が出されたため、角田はタイムアタックを続行することができずに、そのままピットイン。この時点で角田が記録していた自己ベストの1分44秒418は13番手だった。

 残り時間は2分30秒。これは20台のマシンが余裕を持ってアウトラップするには十分ではなく、赤旗後の再開に向けて多くのドライバーが先を競うようにピットレーン出口を目指した。

 2週間前のモナコGPでは、Q1での赤旗再開後にコースインするタイミングを誤り、ピエール・ガスリーがタイムアタックに入る前にチェッカーフラッグを受けるという失態を演じていたアルファタウリ。このアゼルバイジャンGPではメルセデスに続いて角田が先頭から3台目、ガスリーも4台目でコースインして行った。この早めのコースインが功を奏して、角田は赤旗再開後のアタックで1分43秒595を叩き出して7番手でQ2に進出。ガスリーも5番手に入って、2台そろってQ2に進出した。

 Q1でソフトコンパウンドのニュータイヤを予定よりも1セット多く使ってしまった角田とアルファタウリ陣営は、Q2の1回目のアタックはユーズドタイヤを使用。ここで1分43秒376を記録した角田は、まずはトップ10内をキープ。Q3進出は2回目のアタックでの結果にかかった。

 ところが、Q2の2回目のアタックで角田はターン2のブレーキングで壁に接触した後、止まりきれずにエスケープゾーンへ退避。結果、このQ2最後のアタックに参加することができないままQ2を終了させることとなった。

 この時点で角田のポジションは10番手。まだ数名のドライバーがQ3進出を賭けた最後のアタックを進行していた。そのなかでトップ10外にいたランド・ノリス(マクラーレン)が角田のタイムをコンマ2秒上回るペースでセクター2を通過していたが、最後の全開区間への続くターン16でわずかにミス。タイムアタックを中止してピットインした。

 これで第5戦マイアミGP以来、今シーズン2度目のQ3進出を決めた角田。Q3ではルイス・ハミルトン(メルセデス)に0.132秒差に迫る1分43秒056をマークして8番手に入った。

 マイアミGPでは予選9番手だったので、今回の予選8番手は今シーズンの予選自己最高位。この結果を角田も素直に喜んでいた。

「Q3進出は少しラッキーな面もあったけど、今日の予選には本当に満足しているし、いい1日だったと思う。(Q2の)あのタイムは、ユーズドタイヤで記録したものだったことを考えれば、いいアタックだったと思う。チームとして、今日は素晴らしい仕事ができたと思うので、みんなにお礼を言いたい」

 日曜日のレースでも、今シーズンの自己最高位となった第4戦エミリア・ロマーニャGPの7位を上回る走りを披露してほしい。