2022年F1第9戦カナダGPの決勝が行われ、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が優勝を飾った。2位はカルロス・サインツ(フェラーリ)、3位はルイス・ハミルトン(メルセデス)となっている。アルファタウリの角田裕毅はリタイアだった。

 決勝当日のジル・ヴィルヌーブ・サーキットは快晴。初日ほど暑くはないが、現地時間午後2時のレース開始時点で、気温19.8度、路面温度も41.2度まで上がった。

 前日のウエット路面での予選は、初めて尽くしの結果となった。シャルル・ルクレール(フェラーリ)がパワーユニット交換でグリッド19番手に後退。ルクレールのいないフロントロウは、今季初めてだ。

 そしてフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)2番手、カルロス・サインツ(フェラーリ)3番手。スペイン人ドライバー2名が上位3グリッドからスタートするのは、史上初めてとなる。ルイス・ハミルトン(メルセデス)の4番手は今季ベスト、ミック・シューマッハー(ハース)の6番手は自己ベスト、周冠宇(アルファロメオ)はデビュー9戦目にして初めて、Q3進出を果たした。

 上位10台はすべてミディアムタイヤを装着。11番手バルテリ・ボッタス(アルファロメオ)を含め13、14番手のセルジオ・ペレス(アルピーヌ)、ランド・ノリス(マクラーレン)、17番手のランス・ストロール(アストンマーティン)、そして19番手のルクレールがハードを履いてリバース戦略に出た。最後尾の角田はミディアムでスタートダッシュを狙う。

 スタートではポールシッターのフェルスタッペンが首位を堅持。アロンソ、サインツ、ハミルトン、ケビン・マグヌッセン(ハース)が続くが、シューマッハーは8番手まで順位を落とした。マグヌッセンはハミルトンと接触し、フロントウイングの右翼端板を壊している。

 3周目、サインツがアロンソをパス。ジョージ・ラッセル(メルセデス)がマグヌッセンを抜いて5番手に、後方では5周目にセバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)、ピエール・ガスリー(アルファタウリ)が早々にピットインし、ハードタイヤに履き替えた。ルクレールは15番手、角田も17番手まで順位を上げている。

 8周目、10番手のペレスがターン6のエスケープゾーンに自らマシンを止めた。「エンジンだ。ギヤがスタックした」と、本人は伝えている。これでバーチャルセーフティカー(VSC)が導入され、フェルスタッペン、ハミルトン、角田、ニコラス・ラティフィ(ウイリアムズ)らがピットイン。いずれもハードに履き替えた。10周目、レース再開。3番手に後退したフェルスタッペンに代わって首位に立ったサインツが、アロンソに早くも3秒差をつけている。ルクレールは12番手まで上がってきた。

 15周目、フェルスタッペンがアロンソを抜いて2番手に。サインツは「全力プッシュだ」と指示されるが、ペースの違いは明らか。最速タイムを連発しながら、フェルスタッペンがギャップを詰めて行く。

 19周目、シューマッハーがターン9でストップ。再びVSCが導入され、ラッセル、エステバン・オコン(アルピーヌ)、周、ダニエル・リカルド(マクラーレン)、ノリスがピットイン。ベッテルも2度目のピットに向かった。遅れてサインツもピットへ。アロンソはステイアウトだ。ダブルストップを敢行したマクラーレンは、用意したタイヤを間違えるミスで、ノリスが大幅にタイムロス。17番手まで後退した。

 20周目の時点で、首位はフェルスタッペン、2番手アロンソ、3番手サインツ、4番手ハミルトン、5番手ラッセル、6番手オコン。ルクレールは7番手まで順位を上げた。角田も11番手と、ポイント圏内まであとひと息だ。

 24周目には、ハミルトンがアロンソをかわして3番手に浮上。アロンソは29周目までタイヤ交換を引っ張り、7番手まで順位を下げた。ルクレールはノンストップで6番手まで来たものの、リヤのグリップ不足、立ち上がりのトラクション不足を盛んに訴えている。ペースは遅いが最高速に優れるオコンを抜きあぐね、イライラ状態だ。

 10番手の周も前のストロールのDRS圏内に入っていながら、どうしても抜けない。その間に角田、リカルドも追い付き、4台のトレイン状態になった。ガスリーやフェルスタッペンもリヤのグリップ不足をレポート。ハードの持ちが予想以上に悪く、多くのマシンは2回ストップを余儀なくされそうだ。

 41周目、ノンストップで走って来たルクレールがピットイン。しかし5.4秒を費やし、12番手まで後退した。43周目にはフェルスタッペン、44、45周目にはハミルトン、ラッセルが相次いで2度目のストップに向かった。

 48周目、2度目のピットインを終えてピットを出たばかりの角田が、出口のバリアにクラッシュ。SCが導入され、その間にサインツがピットイン。オコン、アロンソ、ボッタス、周、リカルドも続いた。

 55周目、レース再開。フェルスタッペンを先頭に、サインツ、ハミルトン、ラッセル、オコン、アロンソ、ルクレールと、順位に変動はない。2周後にDRSオープンとなり、コンマ8秒差のサインツがフェルスタッペンに迫る。後方では周がベッテルを抜いて、9番手に上がった。ルクレールもアロンソを抜いて、さらに5番手のオコンを追う。

 フェルスタッペンはサインツをDRS圏外まで追いやろうとするが、サインツも食い下がって1秒以内のギャップを維持。3番手ハミルトンは4秒以上後方に下がり、レース終盤はともにF1参戦150戦目のフェルスタッペンとサインツの一騎打ちとなった。

 しかしサインツはフェルスタッペンを崩せず。最後は0.993秒差で、フェルスタッペンが今季6勝目を挙げた。2位サインツ、3位ハミルトン、4位ラッセル、5位ルクレール、6位オコン、7位アロンソ、8位ボッタス、9位の周は自己最高位、10位に地元カナダ出身のストロールが入った。