レッドブルF1のチーム代表であるクリスチャン・ホーナーは、今年のタイトル争いにおいてF1の予算制限が重要な役割を果たすことを改めて強調した。タイトル争いの結果は法廷で決まる可能性もあるという。

 現在レッドブルとドライバーのマックス・フェルスタッペンは、それぞれチャンピオンシップで首位につけているが、ホーナーはシーズン開幕当初から急激なインフレによって制約されているチームの予算、エネルギーと輸送コストの上昇、世界的なサプライチェーンの問題への影響について声を上げてきた。

 レッドブルはマクラーレンとフェラーリと同様に、チームが1億4000万ドル(約189億円)の予算制限に違反することなしにシーズン最終戦のアブダビに到達することはほぼ不可能だと考えている。

「自分のマシンの設計方法は、自分のコントロールの範囲内にある」とホーナーはモントリオールで『Sky F1』に語った。

「それはデザイナーグループとともに作り上げるものだ。自分の運命の主導権を握っているのだ」

「現在の世界で目にしていることは、世界中の家庭に影響を与えているインフレによるコストをコントロールできていないということだ。イギリスではインフレ率が11%と予測されている」

「それはスタッフ、原料、電気、必需品、供給部品に直接影響を及ぼす。これはFIAが対処すべき、本物の不可抗力の状況だと思う」

 ホーナーは、「この状況が続けば」F1チームの半分が予算制限を超えざるを得ないと推定している。そして予算超過はFIAによって科せられるペナルティへとつながり、そのことはタイトル争いの最終結果に影響を及ぼす可能性があるという。

「我々はチャンピオンシップの結果が法廷やパリのFIAの前で決定されることを望んでいない」

「この状況に対処するのに今年あと6カ月の時間がある。今すぐ行動することが必要だ」

 またホーナーは、FIAが現在の状況に対処しなかった場合、別のリスクが生まれるだろうと考えている。

「トップチームは、多少なりとも対応を講じるために、それぞれ約200人から300人のスタッフを解雇しなければならないだろう。そうではないだろうか?」

「問題なのは、予算制限が大きな失敗に終わったら、今後二度と導入されなくなるということだ。この問題の解決策を見つける必要がある」

「誰もこのことは予測できなかっただろう。パンデミックの間、我々はコスト制限を3500万ドル(約47億円)引き下げた。我々が直面する問題を誰も予測できなかった」