FIAは、F1マシンのポーパシング/バウンシング(縦揺れ)軽減のための対策を検討するなかで、2023年の技術レギュレーションへの変更プランを提示した。2022年については、ベルギーGPから有効となる技術指令書により、一時的な対策を講じる。

 2022年のグラウンドエフェクトカーから最大のパフォーマンスを得るため、各チームがマシンを路面にできるだけ近づけて走らせようとするなかで、激しいポーパシングやバウンシングが発生、FIAはこれが安全性やドライバーの健康における重大なリスクをもたらすものとして、深刻に受け止めている。

 今シーズンに関しては、FIAはすでに技術指令書TD039を発行し、サマーブレイク明けのベルギーGPからチームがこれに従うことを求めている。FIAはカナダGP直前に技術指令書をリリースしたが、チームに対応する時間を与えるために、これに従う義務を課すのをベルギーGPからに延期した。技術指令書により、FIAはマシンの垂直加速度の基準値を定め、それに従うことを求める。また、プランクの摩耗とたわみの制限においても、違反を厳しく取り締まると宣言した。

 一方で、FIAは2023年にはレギュレーション変更によって、ポーパシング/バウンシングを制限することを目指している。FIA、F1、各チームのテクニカルディレクターで構成される技術諮問委員会(TAC)の会合が木曜日に行われ、変更案が提示された。

 FIAは会合の後、以下のような声明を発表した。

「安全性の問題に介入するのはFIAの責任であり特権である。レギュレーションがこのような措置を取ることを認めているのは、各チームの競争力上のポジションに影響されることなく決定を下すことを可能にするためである」

 この数戦、ポーパシングの状況に改善が見られるが、FIAはそれはサーキットの特性が理由であり、今シーズン中、さらに2023年に、チームが開発によってマシンのダウンフォースを高めていくなかで悪化するものと確信しており、ベルギー以降に導入する対策は長期的な解決策にはならないとの考えを示した。

 FIAは、2023年に導入する計画のレギュレーションの変更点として、以下の4点を挙げている。

1.フロアエッジを25mm高くする

2.アンダーフロアのディフューザースロートを高くする

3.フロアに関するより厳しい横方向のたわみ試験の導入

4.空力的振動を数値化するため、より正確なセンサーを導入

 FIAは、「F1チームがマシン設計を行う上でレギュレーションの明確化がなされることが重要であるため、これらの措置は、近いうちに検討および承認されるべく、世界モータースポーツ評議会に送られる」とも述べている。

 この声明により、チーム側がこれらの変更を阻むことはできないということが示唆されている。