7月25日、スーパーGTをプロモートするGTアソシエイションは、8月6〜7日に静岡県の富士スピードウェイで開催される第4戦『FUJIMAKI GROUP FUJI GT 100Lap RACE』のエントリーリストを発表した。このなかでは、シリーズ参戦している車両の一部の名が無かったが、今季から登場したHOPPY Schatz GR Supraもそのうちの一台。何が起きたのか、チームを率いる土屋武士代表に聞いた。

 HOPPY Schatz GR Supraは、今季つちやエンジニアリングの若手スタッフが中心となり、フレームなどをいちからすべて製作。コストがかかる素材を多用せず、つちやエンジニアリングらしい創意工夫を盛り込んだ車両として登場した。

 そんなHOPPY Schatz GR Supraは第1戦は22位、第2戦は11位完走を果たしたものの、第3戦鈴鹿では足回りのトラブルによりリタイア。“生みの苦しみ”を味わってはきたが、その後スポーツランドSUGOで行われたタイヤメーカーテストにも参加し、その走り出しではトップタイムも出した。しかし、7月21〜22日に三重県の鈴鹿サーキットで行われたタイヤメーカーテストの1日目午前で、大きなクラッシュを喫してしまった。

 野中誠太がドライブしていたHOPPY Schatz GR Supraは、高速の130Rでステアリング系のトラブルが起き、ランオフエリアを直進。スポンジバリアに激しくクラッシュした後、一回転して着地した。幸い野中に怪我はなかったが、車両は大きなダメージを受けた。

 このクラッシュについて土屋代表は「かなりのダメージがありましたが、何より誠太に怪我がなくて良かったです。いちばんスピードが乗るコーナーですが、鈴鹿サーキットの安全性にも救われました。その点は不幸中の幸いでした」という。

 ただHOPPY Schatz GR Supraについては、「フレームは大丈夫でした。しっかりとストラクチャーが機能していましたし、クルマのダメージとしては致命的なものではなかった」というものの、第4戦は「間に合わない」という状況だ。

 そしてエンジンについて、取材した7月24日の時点で「まだ分かりませんが」とした上で、もしエンジンにダメージが及んでいた場合、「現状エンジンを購入する資金が手元にはないので、どうするかを考えなければいけない」という。

 今後についてはエンジンが無事であることを祈るばかりだが、その後修復を進め、復帰の時期を探っていくことになる。しかし土屋代表は焦って修復を進めるのではなく、しっかりと「腰を据えて」作り上げていきたいと語った。

「いちばんは誠太が無事だったことですが、我々が作ったクルマで大きなクラッシュを起こしてしまったことを真摯に受け止めなければなりません」と土屋代表。

「チームのみんなに伝えているのは、まず富士は無理ですが、その次の(第5戦)鈴鹿に間に合わせるために時間に追われたりすることなく、まずしっかりと直して欲しいと思います。第3戦鈴鹿でもサスペンショントラブルがありましたし、今回もステアリング系のトラブルだったので、しっかり見直して欲しいです。走行距離も伸びてきましたし、まずはしっかりクルマを完成させようということです」

「まだまだいろんなことが起きる可能性もゼロではありませんが、我々は“そういうこと”をしているということをしっかり肝に銘じて、見直す時間を作りたいと思います。いろいろありますが、まずいちばんはそこです」

 第2戦のデビュー以降「どんどん良くなっていたし、楽しみな状況」だったというHOPPY Schatz GR Supra。ちなみにチームにはマザーシャシーの86 MC、ポルシェ911 GT3 RというGT300で使用できる2台が存在するが、「これを使うことはしない。とにかく、GRスープラを完成させて、優勝させるというプロセスを踏みたい」と土屋代表は語った。