マセラティは7月26日、SROモータースポーツ・グループのGT2カテゴリーにおけるスポーツカーレースへの復帰を発表し、同ブランドの最新ロードモデルである『マセラティMC20』をベースとしたGT2マシンを2023年に投入することを明らかにした。

 ニューマシンである『マセラティMC20 GT2』は来年、カスタマー・レーシング・プログラムのもとで、ファナテック・GT2ヨーロピアン・シリーズのグリッドに参加する予定だ。

 このGT2マシンは、3.0リットルV6ツインターボのマセラティ内製“ネットゥーノ”エンジンを搭載。最高出力はBoP(バランス・オブ・パフォーマンス)によって調整されるが630hp(約638PS)の基本出力を発揮する。

 また、競技専用ボディワークやセミバーチャルステアリング軸を備えたダブルウィッシュボーンサスペンション、カーボンファイバーモノコックなどが採用されている。コクピット内ではドライバーがエアコンを使用できるほか、ABS、トラクション・コントロール、ステアリングシステムの設定を調整することも可能だ。

 さらに、オプションとしてリヤビューカメラ、車載ビデオ録画装置、タイヤ空気圧のモニターシステム、ドライビングパフォーマンス最適化ディスプレイが用意されている。

「私たちは一般の道路でも、サーキットでも、情熱をもって走り続けている」と語るのは、マセラティCEOのダヴィデ・グラッソ氏。

「マセラティは、モータースポーツにおいて世界的に卓越した長い歴史を持っており、並外れた『MC20』でレースに参加できることをとても誇りに思う」

「レースはつねにマセラティの原点であり、我々は現在、ファナテック・GT2ヨーロッパシリーズ選手権とフォーミュラE選手権の両方で未来を築くために、そのルーツから新しいスタートを切っている」

 ステランティス・グループのレーシング・アクティビティ責任者であるジャン-マルク・フィノーは次のように付け加えた。「マセラティ・コルセは、フォーミュラEのファクトリープログラムと我々のロードカー、そして『MC20 GT2』を結びつけている」

■アウディ、ポルシェ、ランボルギーニなどに続く6社目のGT2メーカーに

「この新しいステップは、モータースポーツにおけるマセラティの遺産と正当性を完成させるものだ」とフィノー。

「MC20は、素晴らしいロードリーガルカーだ。私たちの情熱的なお客様が、このクルマでレースを楽しんでくれることをうれしく思う」

 マセラティのGT2参戦により、SROの最新スポーツカーレース・カテゴリーに参加するメーカーは、アウディ、ポルシェ、KTM、ランボルギーニ、ブラバム・オートモーティブと合わせて計6社になった。

 マセラティのこれまでのGTプロジェクトには、2009年に発売され最近では2019年に欧米のGT4シリーズに登場した『グラントゥーリズモMC GT4』や、スパ24時間レースで3度の総合優勝を果たした『マセラティMC12 GT1』が挙げられる。

 V12エンジンを搭載したMC12は2004年から2010年まで活躍し、ヴァイタフォン・レーシングチームの5連覇を含む複数のFIA GT選手権のタイトルを獲得している。

 SROの創設者兼CEOのステファン・ラテルは、「MC12はSROの歴史の深く刻まれたクルマであるため、マセラティがMC20でGTレースに戻ってくることを非常にうれしく思っている」と述べた。

「このカテゴリー(GT2)は一流のGTスーパーカーのみが参加できるものだ」

「マセラティMC20 GT2が来年のファナテックGT2ヨーロピアン・シリーズに参戦するのが待ち遠しいし、GT2カテゴリーの将来については、今後数日から数カ月の間にさらに情報を公開していく予定だ」