7月31日、2022年FIA F2第10戦ブダペストのフィーチャーレース(決勝レース2)がハンガリーのハンガロリンクで開催され、ザウバー育成のテオ・プルシェール(ARTグランプリ)が今季3勝目を飾った。ホンダ&レッドブル育成の岩佐歩夢(ダムス)はポールポジションスタートから3位表彰台を獲得。佐藤万璃音(ビルトゥジ・レーシング)は15位でチェッカーとなった。

 第10戦の決勝レース2のグリッドは、29日に行われた予選で決定され、2番手に約0.4秒の大差を築いた岩佐がFIA F2初ポールポジションを獲得。フロントロウ2番グリッドにはマーカス・アームストロング(ハイテックGP)が並んだ。

 セカンドロウ3番グリッドに、ランキングトップを独走するフェリペ・ドルゴヴィッチ(MPモータースポーツ)が、4番グリッドにランキング2位につけるザウバー育成のテオ・プルシェール(ARTグランプリ)が、3列目5番グリッドにはランキング3位につけるウイリアムズ育成のローガン・サージェント(カーリン)が、そして6番グリッドにユーリ・ビップス(ハイテックGP)が続いた。FIA F2フル参戦3年目の佐藤は15番手から挑んだ。

 昨日から続いた雨は上がり、路面もドライコンディションに。上位勢の多くはスタートタイヤにソフトタイヤを装着するなか、サージェントはミディアムタイヤを選択。気温19度、路面温度27度という曇り空のもと、1回以上のタイヤ交換が義務付けられる37周の決勝レース2は、現地時間11時35分にフォーメーションラップを迎えた。

 2番グリッドスタートのアームストロングが好スタートを決めターン1のホールショットを奪う。さらに、2番手にプルシェールも岩佐を先行。これで岩佐は3番手でオープニングラップを終えることに。そんななか、前日に行われた決勝レース1のウイナーのジャック・ドゥーハン(ビルトゥジ・レーシング)がスローダウン。最後尾に順位を落とすと、そのままピットへ戻りレースを終えることとなった。

 3番手の岩佐は序盤のペースが上がらず、2周目にプルシェールに1.3秒のギャップをつけられてしまう。しかし、3周目にはペースを上げ、セクター2全体ベストを更新。プルシェールのDRS圏内まで接近する。しかし、4番手につけるドルゴヴィッチもファステストを更新し、岩佐の背後0.6秒まで接近。トップ4台は数珠繋ぎの状態で周回が続いた。

 6周目、少しペースを落としたプルシェールに対し、0.4秒まで接近した岩佐は、DRSも使いオーバーテイクの機会を窺うが、抜きにくいハンガロリンクではなかなかチャンスは訪れない。7周目のターン2でもサイド・バイ・サイドとなるが、ここもプルシェールがポジションを死守。その間にアームストロングが少しずつギャップを築いていく。

 そんななか、7周目終わりに4番手につけていたドルゴヴィッチが真っ先にピットインし、ミディアムタイヤに交換。続く8周目終わりにトップのアームストロング、2番手プルシェール、3番手岩佐がピットイン。ここでアームストロングは作業に手間取り、プルシェール、岩佐に先行を許すことに。3台はドルゴヴィッチの前でコース復帰。これでタイヤ交換義務消化組はプルシェール、岩佐、アームストロング、ドルゴヴィッチというオーダーへ変わったが、10周目にドルゴヴィッチがアームストロングをかわし、岩佐の0.8秒まで接近する。

 終盤に降雨の予報もあったが、上位勢の動きに呼応した中団、後方勢も続々とピットイン。そんななか、10周目終わりにタイヤ交換を済ませた9番手スタートのエンツォ・フィッティパルディ(チャロウズ・レーシング・システム)が岩佐の前でコースに復帰。フィッティパルディのタイヤが温まる前にかわしておきたかった岩佐だったが、オーバーテイクには至らず。12周目にはプルシェールとのギャップが5秒以上開いてしまう。さらに、フィッティパルディのペースに付き合わされた岩佐の背後にはドルゴヴィッチ、アームストロングが接近し、4台が数珠繋ぎでレースは後半を迎えた。

 18周目ごろより、ミディアムタイヤスタートからピットを引っ張る後続勢がタイヤ交換組の前に現れたこともあり、岩佐はアムーリ・コルデール(ファン・アメルスフォールト・レーシング)に引っかかるかたちに。その間にドルゴヴィッチが急接近し、岩佐にプレッシャーをかける。22周目のターン1でコルデールを攻略すると、今度はコルデールがドルゴヴィッチとの間に入る。

 しかし、その攻防の間にフィッティパルディとは約3秒、プルシェールとは約5秒の差が開いてしまう。続く23周目のターン2でアームストロングがドルゴヴィッチをかわし、岩佐を追う状況へと変わった。

 26周目、岩佐のペースは1分35秒台まで落ち、プルシェールに7秒、フィッティパルディに5秒離されてしまう。そんななか、27周目終わりに最後までピットインを引っ張ったリアム・ローソン(カーリン)がピットイン。全車がタイヤ交換義務を消化し、プルシェールが首位に、フィッティパルディが2番手に、岩佐が3番手に、アームストロングが4番手というオーダーへ変わった。

 首位プルシェールはフィッティパルディを2秒引き離し、単独走行に。一方岩佐はフィッティパルディに4秒差と大きく離されたことで、上位勢は均衡状態のまま終盤の周回が続いた。

 ミディアムスタートから後半にタイヤ交換を実施し、比較的フレッシュなソフトタイヤを履くフレデリック・ベスティ(ARTグランプリ)が1分32秒というハイペースでドルゴヴィッチに接近。32周目の最終コーナーで、かわし5番手に浮上。また、33周目のターン2で同じくフレッシュタイヤを履いたユーリ・ビップス(ハイテックGP)が6番手に浮上する。さらに、ベスティは35周目にアームストロングをかわし4番手に浮上。そして岩佐とのギャップを1.5秒まで縮めてファイナルラップを迎えた。

 そうして迎えたファイナルラップ、プルシェールがトップチェッカーを受け、今季3勝目を飾った。9番手スタートから大きくジャンプアップを果たしたフィッティパルディが2位に続いた。ポールスタートの岩佐はベスティの猛追を退け3位表彰台を獲得。ポイントランキング7位へと浮上している。佐藤は15位でチェッカーとなり、今大会もポイント獲得には届かなかった。

 次戦となる第11戦スパ・フランコルシャンは、8月26〜28日にベルギーのスパ・フランコルシャン・サーキットで開催される。

■FIA F2第10戦ブダペスト フィーチャーレース(決勝レース2)暫定結果
Pos.No.DriverTeamTime/Gap110T.プルシェールARTグランプリ37Laps222E.フィッティパルディチャロウズ・レーシング・システム3.641317岩佐歩夢ダムス5.92749F.ベスティARTグランプリ6.76058J.ビップスハイテックGP9.62467M.アームストロングハイテックGP13.54275L.ローソンカーリン14.755820R.フェルシュフォートライデント20.156911F.ドルゴヴィッチMPモータースポーツ28.627106L.サージェントカーリン29.230112J.ダルバラプレマ・レーシング42.4991212C.ノバラックMPモータースポーツ42.8051323C.ボリュクバシチャロウズ・レーシング・システム45.7361424D.ベックマンファン・アメルスフォールト・レーシング47.459154佐藤万璃音ビルトゥジ・レーシング47.6691616R.ニッサニーダムス48.3881721C.ウィリアムズトライデント51.2001825A.コルデールファン・アメルスフォールト・レーシング56.084191D.ハウガープレマ・レーシング1'17.9812014O.コルドウェルカンポス・レーシング1Lap2115R.メリカンポス・レーシング3Laps-3J.ドゥーハンビルトゥジ・レーシングDNF
ペナルティ:
CarNo.14 オリ・コルドウェル(カンポス・レーシング):5秒のタイムペナルティ/コースリミット