7月30日から31日にかけて、スパ・フランコルシャン・サーキットで開催された第74回トタルエナジーズ・スパ24時間。“世界三大耐久レース”のひとつに数えられる同レースで優勝したダニエル・ジュンカデラは、トップフィニッシュを果たした88号車メルセデスAMG GT3(AMGチーム・アコーディスASP)がリタイアの危機にあったことを明らかにした。

 ラファエル・マルチェッロ、ジュール・グーノンとともに24時間レースを戦ったジュンカデラは、週末に行われたイベントでメルセデスAMGに2013年以来、9年ぶりとなる総合優勝をもたらした。

 そんなジュンカデラはレース後、マルチェッロからマシンを引き継いだ夜のスティントにおいて、88号車が予期せぬトラブルに見舞われたことを明かしている。

「レッドフラッグが出る直前にマシンに飛び乗ったのだけど、その時すでにペダルボックスが完全に緩んでいて、基本的に運転できないような状態だった」と彼は説明した。

「ペダルは上下に動いていたが、フラットアウトでレースをしている最中だったので直すことは到底できなかった」

「コーナーを3つ過ぎたところでフルコースイエロー(FCY)が出た。でも、そこでも自分で修理することは不可能だった」

 ジュンカデラがペダルの問題に頭を悩ませているなか、16号車ポルシェ911 GT3 R(EBM・ギガ・レーシング)のマシュー・ペインが高速左コーナーのブランシモンで大きなクラッシュを起こしたため、レース開始から10時間目に赤旗が提示された。

 これによりアコーディスASPチームは、ジュンカデラがパルクフェルメの条件下ではあるが問題に対処し、早期のリタイアから救うための時間を得ることになった。

「セーフティカー(SC)ランの間に修理しようかと思ったけど、赤旗が出たんだ」とジュンカデラ。

「(赤旗が出た)おかげでベルトを緩めてクルマから降りることができた」

「メカニックがどうすればいいかを教えてくれた。おかげで問題を解決することができたよ。そうでなければ僕たちのレースは終わっていただろう」

 ジュンカデラのチームメイトであるグーノンも、この緊迫した状況について、レースが中断したことがメルセデスのクルーをリタイアから救ったと考えている。また彼は、スペイン人の僚友が他のスタッフと一緒に問題を解決するために母国語に戻らざるを得なかったことを語った。

「リタイアの危機が迫っていたので、赤旗が出たことは僕たちにとって本当に、本当に幸運だった」とグーノンはSportscar365に語った。

「ペダルボックスが壊れ、それが動いてしまいダニ(ジュンカデラ)はまともに運転できなかった」

「ダニはスペイン語を話すチームマネジャーとスペイン語で話さなければならなかった。なぜなら、彼の言うとおりにしようとするには情報が多すぎたんだ。だから彼は母国語に戻さざるを得なかった」

「その会話を聞いたのは赤旗が出た3時頃。(仮眠から)目が覚めて『何が起きているんだ?』という感じだった」

「それから、赤旗の間に問題が解決できたから『とてもラッキーだった』という話を聞いたんだ」

「その瞬間、僕は『このレースは僕たちのためにあるのかもしれない』と感じた」