スーパーGTをプロモートするGTアソシエイションは8月7日、第4戦『FUJIMAKI GROUP FUJI GT 100Lap RACE』が開催中の富士スピードウェイで定例記者会見を開き、坂東正明代表が2023年に予定されるイベントにおける決勝レース距離や、今後の新型コロナウイルス感染対策などについて言及した。

 2022年は第2戦、そして今回の第4戦という2回の富士戦、そして第5戦鈴鹿サーキットで450kmレースが開催されている。かねてより坂東代表は長距離のレースをより少ないセット数のタイヤ、限られた燃料で走ることにより環境性能を高められると述べてきたが、2023年のレース距離に関して記者から質問が飛ぶと、次のように答えた。

「これまでも、タイヤメーカに対してはグリップではなく長く走れるタイヤを、マニュファクチャラーに対しては出力ではなく燃費向上を呼びかけ、長い距離をいままでと同じように走れないか、それがカーボンニュートラルにつながるようにしたい、とやってきました」

「長く走れるタイヤづくり、長く走れるエンジンの(燃費性能)改善を目指し、今季は450kmレースを3回組み込みましたが、来季に関しては同じ距離に対するタイヤの持ち込み本数を減らします」

 このように、来季はさらにタイヤのロングライフ化を図る以降を示唆した坂東代表だが、「(8月末の)鈴鹿の450kmが終わってから、タイヤメーカーともう一度話して」中長期的なタイヤセット数などを決定していく予定で「決して無理強いはしない」とも述べている。

 記者からの「具体的な距離として450km以上の、以前のような1000kmといったレースを開催したい意向はあるか」との問いには、「お客さんに『面白い』と言っていただけるものであれば、それはやりたい」と坂東代表。

「あとはコストの部分。やっぱりマニュファクチャラー、チーム含めて、コストの部分(の問題)は出てきていますから、それをきちっと満たせないといけない。そういうものが解決すれば、それ(長距離レース開催)はあり得る話だと思います」

 なお、2023年のレースカレンダーは、近くJAFより公示される『国際スポーツカレンダー登録申請一覧』により明らかになるものと思われる。

 続いては、現在の“第7波”とも呼ばれる新型コロナウイルス感染状況を鑑みて、今後の感染症対策、ならびに各種イベントの平常化に向けた動きについて話題が及んだ。

「いままでやってきたことは、間違っていなかったと思います」とこれまでのGTAの新型コロナ対策を評した坂東代表。今回のイベントでは限られた枚数ながらパドックパスが発売されているが、ピットの真裏などチームスタッフが往来するエリアには規制が敷かれ、まだ立ち入れない状況だ。

 野球など各種スポーツイベントなどの例も引き合いに出した坂東代表は、現在のスーパーGTで、もしチーム内に感染者が発生した場合ついては「レースから撤収してもらわなければならないが、そうするとポイントもなくなり、スポンサーとの問題も生じてしまう。できるだけそういうことが無いようにするためには、いままでと同じような考え方で、演者との導線の引き方などをシビアにやっていく以外に方法論はないのかなと思います」と述べる。

 また、現在国内ではカテゴリーごとに独自の基準を作って感染症対策を施している状態だが、坂東代表は「JAFが我々(プロモーター)やオーガナイザー(サーキット)に対して、きちっとして『こうしなければいけない』というものをもう少し指導してほしい、と思っています」と国内モータースポーツ界が一体となって感染症対策をしていく必要性を訴えている。

「ある一線のところまでは、安全規則や技術規則ではないけれど、JAFの『コロナ規則』も出してほしい。そうしていかないと、モータースポーツ文化そのものがどこに向いていくか分からないと思う。なので、その部分をもう少し指導してほしい、というお願いは(JAFに)しました」

 今回の第4戦ではサーキットサファリや警察車両による決勝前のパレードランが復活するなど、徐々に以前のイベントの姿を取り戻そうとする試みもされている。

 坂東代表は「元に戻したいというのが希望にあって、ただチームも守らなければいけないし、イベントの開催を最低限やらなければいけない。そこがベースにあり、そこにプラスアルファしてお客さんに喜んでもらえるものがあれば徐々にやっていきたい」と、平常化と感染症対策の両立を目指す今後の方向性について語った。