2022年NASCARカップシリーズのカレンダーのうち、残るロードコース2戦となる8月21日のワトキンスグレンと10月9日のシャーロット“ローバル”に向け、2018年創設の新興スパイアー・モータースポーツが大物ゲストの招聘をアナウンス。ル・マン24時間で2勝を誇るドイツ出身の名手、マイク・ロッケンフェラーにカップシリーズ・デビューの機会を設けることとなった。

 前述の2戦でNext-Gen規定のシボレー・カマロZL1『No.77 ネーションズガード・シボレー』をドライブすることが決まったロッケンフェラーは「2000年代初頭にプロのレーシングキャリアを開始して以来、僕はつねにNASCARの動向に注目して来た」と、まずは挨拶代わりの言葉を述べた。

「さらに、このスポーツのヒーローの代表格であるジミー・ジョンソンとチームを組んだ(アクション・エクスプレス・レーシング/キャデラックDPi-V.R)ことで、NASCARに対する僕の尊敬と敬意、感謝と興味の気持ちが大きくなったんだ」と続けるロッケンフェラー。

「それは世界最高のドライバーたちが、わずか数センチの距離でホイール・トゥ・ホイールで戦う非常に競争の激しいシリーズだ。エラーの余地はせいぜい“ミニマル”だろうね」

 次週のリッチモンド戦を経て、8月21日の第25戦ワトキンズグレンでのレースが、ロッケンフェラーにとってのNASCARデビュー戦となる。

「ワトキンズグレンはどのクルマにとっても難しいトラックだけど、NASCARカップシリーズのマシンがどれほどセンシティブで大きいかを考えると、これはさらに大きな挑戦になるだろうね」とロッケンフェラー。

 地元のドイツでは2013年にDTMドイツ・ツーリングカー選手権チャンピオンを獲得し、2005年にはポルシェ911 GT3-RSRでGT2クラスを、そして2010年にはアウディR15 TDI plusで総合優勝を飾ったル・マン24時間での2勝に加え、同年にはアクション・エクスプレス・レーシングのライリーでロレックス24時間のデイトナ・プロトタイプ・クラスを制覇している。

■「NASCARデビューに全力のサポートを約束する」とチーム代表のビル・アンソニー
「LMPやDPiのスポーツプロトタイプやDTM、そしてGTでもレースをすることができて幸運だったが、今はNASCARで自分の名前を広める準備ができている。シボレー・カマロZL1でレースをすることは僕にとって大きな名誉であり、キャリアの新しい章を始めるこの機会を与えてくれたスパイアー・モータースポーツに感謝したい」と、2017年にはコルベット・レーシングとともにセブリング12時間のGTLMクラスも制覇しているロッケンフェラー。

 その世界最高のスポーツカードライバーのひとりを招いたチーム・プレジデントのビル・アンソニーは「マイク・ロッケンフェラーのような世界クラスの才能を魅きつけることは、我々にとって非常に名誉なこと」だと応じた。

「マイクは言わずと知れた才能の持ち主であり、世界的に類例のない実績を誇るドライバーだ。その彼にNASCARを紹介できることに興奮しているよ。我々はドライバー・ファミリアリゼーション・テストを通じてマイクを迅速に習得させることにすべてを賭けており、パートナーのシボレーは寛大にも、彼に充分なシミュレーションの時間を提供してくれた」と続けるアンソニー代表。

「我々スパイアー・モータースポーツの全員が、ワトキンスグレンとシャーロット・ローバルで、マイクに多大な献身と努力を提供することに意欲的であり、彼のNASCARデビューに際し全力のサポートを約束する」

 このワトキンスグレンには、すでに“聖地”インディアナポリスでシリーズデビューを飾った元F1ドライバーのダニール・クビアトが、引き続きチーム・ヘイズバーグ・バイ・ローム・ブラザーズ・レーシングの26号車トヨタ・カムリをドライブする予定で、同じくトラックハウス・レーシングが立ち上げた『プロジェクト91』と呼ばれる国際ドライバー向けの3台目参戦枠では、元F1王者キミ・ライコネンの起用がアナウンスされている。

 そして、プレイオフ期間となる第32戦のローバルには、現在エクスフィニティで戦うビッグ・マシン・レーシングとのジョイントで、マルコ・アンドレッティのシリーズデビューも決定。2010年にジョン・アンドレッティが最後に『デイトナ500』に参戦して以来、初のアンドレッティ家によるNASCARカムバックとなり、マルコは『No.48 スパイクド・クーラーズ・シボレー』のステアリングを握ることがアナウンスされている。