ロード・アメリカで8月7日に行われたIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権第10戦『IMSAファストレーン・スポーツカー・ウイークエンド』の決勝終盤、順位争いのなかでコース脇のウォールにノーズからハードヒットしたメイヤー・シャンク・レーシングのオリバー・ジャービスは、ダメージを負ったマシンで4位フィニッシュを果たしたあと、アキュラARX-05の耐久性を賞賛した。また、ライバル陣営からも、アクシデント後も走行を続けたマシンに驚きの声が上がっている。

 最終ピットストップで燃料補給を少なめにし、タイヤを2本のみ交換するという戦略的な判断により、ジャービスはトップに躍り出ていた。

 しかし、同じくアキュラARX-05のウェイン・テイラー・レーシング(WTR)10号車にかわされ、2番手に。背後の車両と2番手を争う展開となるなか、右にゆるやかに曲がる“キンク”で左にコースを外れた後、コース右側のウォールへとノーズから激しくクラッシュした。

 散乱したデブリ清掃のため、残り8分の時点でこのレース4度目のフルコース・コーションが導入されたが、ジャービスの60号車はその後も走行を続け、セーフティカー先導の下、4位でフィニッシュすることとなった。

「表彰台を逃したのは、本当に残念だ」とジャービスは語った。

「最終スティントでは燃料を少しセーブしていたし、クルマはかなり難しい状況だったんだ」

「トラフィックをすり抜けていくところで、マーブル(タイヤかす)を拾ったんだと思う。それで、コースを外れてしまった」

「幸い、マシンは充分に強かったので4位でフィニッシュすることができた。だけど、レース終盤にはとても良いポジションにつけていただけに残念だよ」

 2時間40分で争われた決勝レースでは、最初のイエローの間にリヤデッキの交換を含む大幅なセットアップ変更を行うなど、チームはチャレンジングなスタートを強いられていた。

 ジャービスのチームメイトであるトム・ブロンクビストは「最後のピットストップで上位に戻ることができたのは、チームが良い仕事をしたからだ」と語っている。

「(ジャービスは)とてもいいドライビングをしていた。彼は、燃料を節約しながらもトップをキープするという、とても難しい仕事を担っていたんだ」

「だが、このコースでのトラフィックは激しく、思ったような結果にはならなかった」

 優勝したWTRのフィリペ・アルバカーキは、このアクシデントをバックミラーで視認しており、その後イエローが導入されると、ターン1に設置されたスクリーンでも映像を確認したという。

「カルーセルをアウト側から通過したので、僕は彼(ジャービス)に抜かれそうになったんだ」とアルバカーキは説明する。

「僕はNSXをパスした。そのあとLMP3車両をキンクの手前までにパスすることが、僕にとってはとても重要だった」

「ギャップを確認するために後ろを見ると、彼が芝生を走っているのが見え、その後はコースに対して90度になり、ウォールにぶつかるのが見えた」

「僕は、『きた!』と思った。このままイエローでゴールするだろうから、燃料セーブのためにマップを変え始めていたんだ。そして『彼は大丈夫か』と無線で聞いたんだ。それはとてもひどいクラッシュで、多くのものが飛び散っていた。リプレイも見ることができたからね」

「そうしたら、『彼はまだドライブを続けている』という。しかも4番手だと聞いて『ワオ! それはすごい』と思ったね。彼が無事で良かったよ。全開区間だったからね」

「もちろん、僕らにとっては、(彼らが)5位とか6位だったらもっと良い結果だったけどね。まぁ、それでもチャンピオンシップを考えれば、(勝てて)良かった」

 これでアルバカーキと、チームメイトのリッキー・テイラーは、メイヤー・シャンクのジャービス/ブロンクビスト組に対して19ポイントをリードし、10月にミシュラン・レースウェイ・ロード・アトランタで行われるシーズン最終戦のプチ・ル・マンに臨むことになった。