GMのスポーツカーレーシングプログラムマネージャーであるローラ・ウォントロプ・クラウザーによると、キャデラックは、2023年1月のIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権開幕戦・デイトナ24時間レースでのデビューに向けて、今後月に2回のLMDhマシンのテストを計画しており、初期のフィードバックは「スーパーポジティブ」であるという。

 まだ正式名称のない『キャデラック・プロジェクトGTPハイパーカー』は7月、パトナムパークで最初のシェイクダウンを行い、その後セブリング・インターナショナル・レースウェイで5日間のテストを実施。チップ・ガナッシレーシングの4人のドライバーがこのダラーラをベースシャシーとする新型車両で周回を重ねた。

 その後のテストスケジュールは現時点では不明だが、クラウザーはSportscar365に対し、キャデラックは車両開発において継続的に前進していると語った。

「このクルマに乗ったすべてのドライバーは、素晴らしいことを言ってくれたし、本当に建設的なフィードバックもくれた」と彼女は言う。

「私はチームのみんなを誇りに思う。最初のテスト走行では、かなりの周回数を走らせ、さまざまなシステムに取り組んだ。それは、伝統的なシェイクダウンよりも、ずっと集中的なものだった」

「キャデラックとダラーラは、事前にさまざまなダイノでの“インドアテスト”に力を入れていたので、その成果が表れた」

■DPiを凌駕するLMDhの複雑さ
 テストスケジュールはどうなっているのか、という質問に対して、クラウザーは、車両の「すべての統合を改善し続ける」ために「予定できる限り多くのテストを計画している」と答えた。

「目標は、月に2回のテストを行うこと。他のマニュファクチャラーとも、テスト(トラック)をシェアしている」

「(パーツを供給する)ボッシュ、ウイリアムズ、ミシュラン、Xトラックのサポートを受けながら、サーキットで使える時間を見つけるのは大変であり、効果的にできることを見出せるのは、素晴らしいことだ」

 クラウザーは「我々のto doリストは膨大で、それはマシンの全領域に及んでいる」と付け加える。

「耐久性向上のための作業も多く、できるだけ長い距離を走らせなければならない。また、エンジン、ハイブリッド、電子制御ブレーキシステムとの統合作業もある。さらにタイヤを理解し、ドライバーがレースで自信を持って限界までプッシュできるよう、ドライバーに多くの経験をさせなければならない」

 これまでのところの最大の課題について、キャデラックや他のメーカーのテストスケジュールに影響を与えたとされるサプライチェーン関連の問題を克服することであったとクラウザーは述べている。

「LMDhの複雑さは、DPiをはるかに凌駕している。車両内のすべてが相関しており、これまでは心配する必要がなかった、相互に作用する問題が常に見つかっている」

「またパンデミック後のサプライチェーンの遅れを考慮すると、テストスケジュールを作成し、それを維持し、最大限に活用する能力は、DPiよりもはるかに大きな課題となっている」

 2023年のドライバーラインアップについては固く口を閉ざしているものの、現在チップ・ガナッシ・レーシング(CGR)のキャデラックDPi-V.Rのフルシーズンドライバーであるアール・バンバー、アレックス・リン、セバスチャン・ブルデー、レンガー・バン・デル・ザンデの4人が、アクション・エクスプレス・レーシングのピポ・デラーニとともに、このプログラムの一部となる見込みだ。

 CGRが1台をオペレートするWEC世界耐久選手権のプログラムに、3人のドライバーラインナップを活用する可能性について、クラウザーは「ドライバー発表の際に触れる」と述べた。

 2023年のル・マン24時間レースについては、少なくともWECにフル参戦する1台がグリッドにつく予定だが、ACOフランス西部自動車クラブにリクエストする(追加の)参戦台数について、クラウザーは明言を避けている。

「キャデラックがル・マンで活躍することを期待している」とクラウザー。

「(2023年の)ル・マン100周年大会はとても盛り上がりそうなので、我々に何台の招待(参戦枠)が与えられるのか、とても心配している」