8月12〜14日に南米アルゼンチン中部、ロサリオ近郊に位置するアウトドローモ・サン・ニコラスで争われたスーパーTC2000(STC2000)の第8戦は、新生アクシオン・エナジー・スポーツSTC2000のルノー・フルーエンスGTが公式練習を除く全セッションを制圧。土曜スプリントを制した2019年王者リオネル・ペーニャ(ルノー・フルーエンスGT)に続き、弱冠17歳のイグナシオ・モンテネグロ(ルノー・フルーエンスGT)が日曜ファイナルで初優勝を飾り、シリーズ史上2番目に若いウイナーとなった。

 既報のとおり今季より国内ツーリングカー・シリーズが併合し、ここまで“旧TC2000”との併催戦が続いてきた“新生TC2000”だが、このサン・ニコラス戦は「南米最速、最高峰のFFツーリングカー選手権」による、ひさびさのスタンドアローン・イベントとなった。

 金曜会見で「ここは家からとても近く、まさに地元なんだ。レースができて光栄だし、週末の勝利を探すことがどれほど重要か。強い足し算が基本になる」と話していたシボレーYPFチームの王者アグスティン・カナピノ(シボレーYPFクルーズ)が、まずは最初のプラクティスでベストタイムを記録したものの、そこから先はルノー陣営の独壇場が続く展開となる。

 まず日曜ファイナルのグリッドを決める計時予選では、カナピノの前に今季躍進を続ける新鋭が立ちはだかり、わずか0.174秒差でモンテネグロがシーズン2度目のポールポジションを奪取する。

 セカンドロウ3番手にもTOYOTA GAZOO Racing YPFインフィニアの18歳ホルヘ・バリオ(トヨタ・カローラSTC2000)が続き、4番手にはカナピノの僚友ベルナルド・ラヴァー(シボレーYPFクルーズ)が並ぶなど、各世代が入り乱れるグリッド順に。

 現地午後17時半にスタートが切られたスプリント戦は、予選トップ8リバースのグリッドによりペーニャのルノーが首位発進を決めると、その隣に並んだ前年度勝者プーマ・エナジー・ホンダ・レーシングのファクンド・アルドゥソ(ホンダ・シビックSTC2000)と一騎打ちの様相となる。

 ここでオープニングのターン1を制したルノーは、最初の周回でホンダに対し若干のマージンを築くと、5周目には上位進出を狙っていたカナピノのシボレーが、なんとミッショントラブルから白煙を上げてストップ。ディフェンディングチャンピオンが土曜に1ポイントも獲得できずレースを終えることに。

■モンテネグロがTC2000初勝利

 その後、スプリント終盤でシビックが粘りの猛追を見せるも、ファイナルラップまでミスを犯さず適切にプッシュ・トゥ・パスの戦略も活用したペーニャが、前戦を再現するかのようなスプリント制覇を決めてみせた。

 明けた日曜は35分+1ラップの勝負となり、ここでもポールスタートだった17歳のモンテネグロが好パフォーマンスを披露。背後にいた現王者を巧みなディフェンスラインで抑え込んで最初のポジションを維持し、なぜ土曜に「最速の男」だったのかを証明する一貫したペースを示し続ける。

 同じ構図で3番手の18歳バリオも、トヨタ・カローラを操り背後のシボレーを沈黙させる冷静なドライビングを見せ、世代交代の波を感じさせるレース展開に。

 最終的にアクシオン・エナジー・スポーツ陣営の冷静な組織戦とレース戦略にも助けられ、モンテネグロがTC2000での最初の勝利を達成。1999年にカテゴリー史上最年少優勝記録を樹立したマリアーノ・アルトゥナ(17歳4カ月と25日)に続く、史上2番目の若さ(17歳8カ月と21日)でのレースウイナーに輝いた。

「このデビューイヤーに新たなポール獲得を達成できた素晴らしい土曜に続いて、こんな風にライト・トゥ・フラッグで初勝利を達成しただなんて、信じられないほどの感覚だよ!」と、今季はデビュー7戦目にして史上最年少ポールポジション記録も樹立しているモンテネグロ。

「これも全部、彼らが僕に用意してくれた素晴らしいクルマのおかげだ。この力強いフィーリングと、それが僕にもたらす感覚をうまく説明する言葉がないほどだ。本当に幸せだし、いつも家族やコーチに支えられている。最高の週末になったね!」

 2位にカナピノのシボレー、3位にバリオのトヨタが続き、表彰台はふたたび異なる3ブランドでシェアされることに。この結果、ランキング首位ペーニャが202点まで伸ばし、2位に193点のラヴァー、3位に171点のジュリアン・サンテロ(トヨタ・カローラSTC2000)、そして164点の王者カナピノに、145点としたモンテネグロが続く展開に。次戦のSTC2000第9戦は、2018年に新設されたアウトドローモ・サン・フアン・ヴィリクムで9月11〜12日に争われる。