2022年F1第14戦ベルギーGPの決勝が行われ、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が優勝した。2位はセルジオ・ペレス(レッドブル)、3位はカルロス・サインツ(フェラーリ)となっている。角田裕毅(アルファタウリ)は13位だった。

 レース直前、13番グリッドの角田がパワーユニットを全交換。パルクフェルメ後の交換ということで、ピットレーンスタートが決まった。その結果、予選前にグリッド降格ペナルティが決まっていた7人のドライバーもひとつずつ順位が繰り上がり、ポールポジションを獲得したフェルスタッペン、4番手だったシャルル・ルクレール(フェラーリ)は、それぞれ14、15番グリッドからレースに臨んだ。

 ポールスタートはサインツ、隣にはペレス、2列目はフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)、ルイス・ハミルトン(メルセデス)の世界チャンピオンコンビ、3列目にはジョージ・ラッセル(メルセデス)、アレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)の若手が並んだ。

 決勝当日の天候は晴れ。気温21度、路面温度35度と、この週末最も高温のコンディションとなった。降水確率も0%。ただしターン1立ち上がりからのストレートでは追い風となる、やや強い北風が吹いている。

 大部分のドライバーがミディアムタイヤを選択するなか、ポールスタートのサインツ、13〜15番グリッドのバルテリ・ボッタス(アルファロメオ)、フェルスタッペン、ルクレールがソフトタイヤを装着。ピットスタートの角田のみが、ハードタイヤを履いた。またピエール・ガスリー(アルファタウリ)もスタート直前にトラブルが見つかり、ピットスタートとなった。

 サインツはホールショットを決めたが、フロントロウのペレスは出遅れ4番手まで後退した。長いストレートからのレコンブのブレーキングで、2番手アロンソのインを突いたハミルトンが接触。マシンにダメージを負ったハミルトンは、ピットからの指示でマシンをコース脇に止めた。さらに後方では同じレコンブで、ハーフスピンを喫したニコラス・ラティフィ(ウイリアムズ)とぶつかったボッタスがバリアにクラッシュ、リタイアを喫した。

 これでセーフティカー(SC)が導入。その間にルクレールは、右フロントのブレーキダクトに捨てバイザーが挟まるトラブルで緊急ピットイン、ミディアムに交換した。この段階でフェルスタッペンは早くも8番手まで順位を上げている。角田、ガスリーも15、16番手まで戻している。

 5周目にレース再開。フェルスタッペンはアルボン、ダニエル・リカルド(マクラーレン)をすぐに抜き去って6番手。さらに前方のセバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)、アロンソに迫ると、7周目までに立て続けにかわして4番手に上がった。直線スピード、コーナリングスピードともに、段違いの速さだ。そして8周目にはラッセルも抜いて、あっという間に表彰台圏内に突入した。

 12周目、首位サインツがピットイン。その間にフェルスタッペンはペレスをかわし、ついにトップに立った。そして16周目まで引っ張って、ミディアムに交換。2番手でコースに復帰した。3番手ペレス、4番手ルクレール。しかしルクレールはタイヤ交換したばかりのラッセルにかわされ、5番手に順位を落とした。6番手アロンソ。ハードで走り続ける角田が、7番手まで順位を上げている。

 18周目、2秒5以上ペースの速いフェルスタッペンが、ケメルストレートで軽々とサインツを抜き去り、首位を奪い返した。19周目、角田がピットイン。7番手から17番手まで後退した。

 フェルスタッペンのペースは衰えず、サインツをみるみる引き離して行く。さらに21周目にはペレスもサインツをかわし、レッドブル1-2体制となった。路面温度の高いせいか、フェラーリのタイヤのタレが予想以上に大きい。そのためサインツは4番手ラッセルにも、じりじりと迫られている。サインツはたまらず26周目に2度目のピットイン。残り18周しかないにもかかわらず、ハードを装着。4番手に後退した。同じタイミングでルクレールもピットに。こちらはミディアムを履き、7番手でコースに復帰した。

 31周目、フェルスタッペンが2度目のピットイン。ペレスとの差は21秒以上あり、悠々と首位でコースに復帰した。

 終盤、10番手のアルボンをランス・ストロール(アストンマーティン)、ランド・ノリス(マクラーレン)、周冠宇(アルファロメオ)、角田、リカルドの6台が追う。ストロール以下は全車DRSを作動させているが、ウイリアムズの直線スピードに追いつけない。

 43周目、5番手のルクレールが3回目のピットインで新品ソフトに交換、最速ラップを狙いにいった。ところがピットアウトで背後のアロンソに先行されてしまう。最終周にからくも5番手に復帰したが、最速タイムは出せなかった。さらにピットインの際にピットレーンで速度違反を犯して5秒ペナルティを科され、6番手が確定。フェラーリのギャンブルは、完全に裏目に出てしまった。

 その間にフェルスタッペンが2位以下に17秒以上の大差をつけてチェッカー。2位ペレス、3位サインツ、4位ラッセル、5位アロンソ、6位ルクレール、7位オコン、8位ベッテル、9位にはF1デビュー100戦目のガスリーが入り、アゼルバイジャンGPの5位以来6戦ぶりの入賞を果たした。10位アルボン。角田は最終周に周を抜き、13位完走だった。

 フェルスタッペンはポールポジション、14番手からの勝利、最速タイム、そしてドライバー・オブ・ザ・デーも獲得と、完璧な週末となった。この結果フェルスタッペンは選手権首位の座をいっそう強固にした一方で、ルクレールは2位の座をペレスに明け渡した。

 またコンストラクターズ選手権でも、レッドブルが今季4度目の1-2勝利で475ポイントに。2位フェラーリは357ポイントで、両チームの差は118ポイントまで広がった。