WRC世界ラリー選手権に参戦しているTOYOTA GAZOO Racing WRTは、9月8日から11日にかけて、ギリシャで開催される2022年シーズン第10戦『アクロポリス・ラリー・ギリシャ』に3台のトヨタGRヤリス・ラリー1を投入。エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組とエサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組、前年のウイナーであるカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組が参戦する。

 また、トヨタが大会2連覇を目指す今大会においても、サテライトチームのTOYOTA GAZOO Racing WRTネクストジェネレーションから勝田貴元/アーロン・ジョンストン組が出場予定だ。

 アクロポリス・ラリーは、WRCが創設された1973年以前の1951年に初開催された伝統あるグラベル(未舗装路)イベント。山岳地帯の荒れた未舗装路を舞台とする、耐久色の強いラリーとして高い人気を誇っていた。しかし、昨年8年ぶりに復活した同イベントでは、耐久力だけでなく純粋なパフォーマンスも求められるラリーへと変貌を遂げたていた。その要因には、道路の補修によってコンディションが大きく改善されたことが挙げられる。

 そんな2021年のアクロポリス・ラリーで、同イベントでは珍しいウエットコンディションとなったラリーを制したロバンペラは現在、ドライバー選手権でランキング2位のオット・タナク(ヒョンデi20 Nラリー1)を72ポイント引き離しており、前戦ベルギーに引き続き、自身とライバルの結果次第で史上最年少でのタイトル獲得を確定させる可能性がある。

 一方、フルデイ初日となる金曜のデイ2を先頭でスタートするロバンペラにとって、今戦は一層不利な条件が待ち構えている。

 ラリーは8日(木)夕方、アテネのオリンピック・スタジアムで開催されるスーパーSSで開幕する。問題の翌9日(金)はSS2〜7が行われるが、1本のステージを2回走るのはSS2/SS4“ルートラキ”のみ。出走順が1番手のロバンペラにとっては厳しい1日になることが予想される。なお、この日は日中のミッドデイサービスが設定されず、各車はタイヤフィッティングゾーンでのタイヤ交換、および簡易整備作業のみでフルデイ初日の全ステージを走行することになる。

 土曜のデイ3はラミアのサービスパークを中心に、日中のサービスを挟みながら3本のステージを各2回走行。最終日の11日(日)はSS14〜16の計3SSで争われ、SS14の再走で最終ステージとなるSS16“エレフテロホリ2”は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーにボーナスポイントが付与されるパワーステージとなっている。16本のSSの合計距離は303.3km、リエゾン(移動区間)を加えた総走行距離は1189.42kmとなる。

「直近の2戦は優勝まであと一歩だったため、ギリシャではどうしても勝ちたいと思っている」と語るのは、TOYOTA GAZOO Racing WRTを率いるヤリ-マティ・ラトバラ代表だ。

「とはいえ、非常に過酷なラリーなので、簡単ではないことは分かっている。アクロポリスのような伝説的なラリーが、昨年WRCのカレンダーに復帰したのは素晴らしいことだ。路面は昔ほどは荒れていないが、それはつまり信頼性だけでなく、パフォーマンスの高さも求められるようになったということ」

「昨年は、このラリーとしては珍しく雨に見舞われ、カッレ(・ロバンペラ)は難しいコンディションを乗り越えて優勝を飾った。今年は金曜日のステージの出走順がトップであることに加え、金曜日は1回しか走らないステージが多いため、カッレが昨年と同じような結果を出すのは難しいだろう」

「それでも、今年の彼はそのような難しい状況にもうまく対処できている。エルフィン(・エバンス)とエサペッカ(・ラッピ)は最近とても調子が良いので、ギリシャでも好調が保たれることを期待している」